リサイクル親父の日記

第752話 邦画に感動できたよ、仙台リサイクル親父が久々に・・・

2009/09/26

今週の月曜日に東北放送で「おくりびと」の放映があった。
毎晩晩酌をするとどっと疲れか酔いかで速攻で眠ってしまうのが常だ。
だから翌朝は自然に早く目が覚めるのだが、こんなサイクルがもう10年も続いていてます。

テレビ番組ではドラマよりもドキュメンタリーが好きで、気にった番組があると頑張ってみるようにしているが。
ところが途中でいつの間にか眠ってたりして、ふっと眼が覚めて番組が終わっていたりするんだ。
そんな残念のことがしばしばあってからは対策をした。

例の地デジで、尚且つ、ハードディスク内蔵のやつ、これは最高に便利で今は重宝している。
リモコンでポンポンと録画予約ができて、朝早く起きて録画したものを見るようになったのだ。
俺はアナログでローテク人間だから、これだけでも大変進歩したし時間が有効になった。

「おくりびと」は超話題作だったし、さりとて映画館に行ってまでは見れなかった。
小売の商売だし時間もとれないし・・・ここ10年は時間も気分も余裕がないから・・・諦めてばかりいた。
ヘビースモーカーの俺には映画館が禁煙になってからは耐えられなくもなっていた。

だけど、話題作がこんなに早くテレビで見られるなんて凄く嬉しいから頑張ろうと思った。
それにタバコもオッケーだし、アルコールも・・・最高の気分で楽しめる。
感動した、心底良かった。

俺の心象風景と重なったりして、憎いほどに日本人的な人間味をすくいとって描写されていたようだ。
涙腺が弛んで緩み易くなっている俺は数回ほど頬を熱い滴が流れてしまった。
笑いを誘う場面の適度に織り込まれていたから、リラックスもできた。

俺も親父のことが分からない頃があって、後年に理解できたりして、この場面がグッと迫るものがあった。
同時に数年前に逝った親父の「納棺」を思い出した。
病院の裏口から親父を俺の車の後部荷台に乗せてお袋と二人で自宅に運んだこと・・・

そして、納棺師が来て、清めて神式の旅姿に着替えをしてくれた。
髭も剃ってくれたし・・・親父がこんなに立派に見えたのは、この時が最初で最後だった。
喪主とは葬送においては大変多忙であり、些事万端に渡って指揮をしなければならなかった。

我が家の初代の親父には墓所も何もかも全てを手配する必要があったので、1年間は、墓を建て終えるまでは気ぜわしかった。
神式の我が家は全てが神事である。
もうすぐ5年祭になるが、俺の中では親父は生きている感じがしている。

大好物だった寿司やかつ丼、大福や団子など和菓子を食べる時、親父の顔が思い浮かぶものだ。
その気持ちを改めて思い起こさせてくれた「おくりびと」。
放映の翌日は寝不足で一日がしんどくて長かった。