リサイクル親父の日記

第756話 勘違いも甚だしいよ・・・仙台のリサイクルショップ親父は何も言えない

2009/09/30

お客さんの間違いの責任を店側に負わせるということが、リサイクルショップをやってから時々感じる。
例えば、新品を買って開封して一度でも使用すれば、返品はあり得ない筈だ。
販売した店は絶対に返品を受け付けないし、これが世の中の常識であろう。

多分その常識を持ち合わせているだろう人でも、リサイクル品だと強引に返品や交換を要求してくるようだ。
俺も売っている物が中古だから、商品の瑕疵が無いと言えないこともないのでケースバイケースで対応せざるを得ない。
キズや欠点があれば表示をしてお客さんに分かってもらう努力をしている。

しかし、店で分からないことや瑕疵の場合であれば、十分に反省もしないとならないし、相応の対応をするのだ。
買ったお客さんが勘違いをしていて、寸法が違っていたために返品すると言われても・・・・
パイプレンチというスパナーの親分の様な工具がある、水道管などを締めたりするものだ。

特殊な工具の部類で一般販売価格は結構高い、でも、俺は使用感もあるし錆びも出ていたので安くしていた。
夫婦で来た、親父がカウンターに新聞紙に包んでいたそれを放りだして、
「幅が狭くてく使えないからよ、返すよ、大きいのがあればもらっていくけど・・・」とぶっきら棒に言った。

どうやら以前に俺の店で買ったらしいのだが、態度が横柄で言い草もなっていない。
「1ケ月前に買ったんだけど、遠いからなかなから来れないしな、返品か交換してくれ!」と威張ってる。
「お客さん、それは無理ですよ、受けられませんよ」と理不尽なことは受け入れられないし俺も毅然と言ったのだ。

今日さっき、別のおばちゃんなんだけど、返品予感の買い方をしてたから心配がある。
先日、古屋を解体する現場から仕入れてきた中に古い一見サンゴに見える帯留めがあった。
どうやらセルロイド製の様だったので、500円の値段を付けた。

おばちゃんは和服も好きで、以前には草履や着物なども買っていた。
当然和装小物にも関心は持っている。
今日は和食器を2~3点買ってから、その帯留めに目がいった。

それらを清算してから一言。
「とってもイイ物を安く買えたわ、ブローチにしよう、サンゴだし本当に安いわ・・・」。
直径7~8cmで花模様が彫られていたピンク色、何とも可憐で愛らしい。

俺は勘違いを指摘してもよかったが、言を慎んだ。
新品の包丁を切れ味が悪いと返品をしたことのあるあばちゃんだ。
品定めをして安い値段を適正に付けるのがリサイクルショップの本分だ。