リサイクル親父の日記

第767話 「エッ、えっ!!」って呆れた仙台リサイクルショップ親父だ

2009/10/13

買取も色々あるけど予想外の物が持ち込まれて驚いたり、喜んだりする。
怖い人や怖そうな人が来ると、店としても緊張してしまう場合もある。
反対にフレンドリーで優しい人だと店も楽しみながら交渉できて嬉しくなるものだ。

お客さんは買取金額を気にするものだが、稀には、金は要らないから誰かに使って欲しいと言ってくるボランティア精神の人もいる。
買取できないとお断りすると、タダでイイから置いていく、と申し出られる場合がある。
商品にならない物を受け取ると、店もゴミが増えてしまうので困るのだ。

飛び込んできた男はスーツ姿だが少しよれている。
黒ぶちの眼鏡が特徴的である。
「モップなんか買取してくれますか?」と聞いてきた。

モップなど掃除用品は消耗品だし安ければ売れるから俺は答えた。
「ええ、買取しますが・・・」と促した。
「車に積んであるんで見てください」と言った男の後を追って店を出た。

黒ナンバーの軽ワゴン車のハッチバックを開けると、大きめの段ボール箱が3つ、それに丸い1m強の棒が数本斜め置きされていた。
「これです」と丸棒を指した。
1本だけにモップが付いていて、他はモップは付いていず丸棒だけなのだった。

「どれだけ数量がありますか?」と聞いた。
「これだけですけど」と平然と答えてきた。
「エッ、えっ!!」俺は唸ったよ。

「幾らになりますか?」と質問が続いた。
俺は唸りながら考えてから言った。
「モップが付いているのが1本だけだしねぇ~、棒だけでは使えないし売り物にはならないからねぇ~」。

「幾らで買ってもらえますか?会社に了解とらないといけないから」。
「エッ?」俺は柄と驚くしかなかった。
どうみても、これは商品じゃない、余り物で未使用だが汚れもあるし、モップが無いのは単なる棒ではないか。

このような常識外れの人が時々現れるのは、リサイクルショップの特徴かな?
直ぐに頭に来ないようにして、こんな面白いことも経験できる商売だと思うしかない。