リサイクル親父の日記

第768話 白いタイ焼きはチョッと・・・親父は仙台リサイクルショップ・・

2009/10/14

昨夕、中年男性がタイムレコーダーを買いに来た。
彼は数日前に2槽ステンシンクと子機付き電話機にステン鍋を買ってくれていた。
「今度、xx駅前でタイ焼き屋をやるんで・・・」と言っていた。

最初の時には時間が無くて買うと直ぐに帰って行った。
そのトラックの荷台には他所の店で買い求めたであろうステンの作業台などが積まれていた。
俺はタイ焼き屋を始めるということに興味があったので話しかけた。

「どんなタイ焼きですかね?まさか白いタイ焼きじゃないですよね?」と最近話題のタイ焼きかどうか聞いた。
「違う、違う、自分で企画して始めるのよ、餡子も吟味したし、薄皮のタイ焼きだよ」と意気込んだ。
白いタイ焼きを興味から食べたことがあって、俺はチョッとと思っていたのだ。
「どれくらい売らないとペイしないですか?」と営業的なことを聞いた。

「一日300個以上、400個売れれば何とかなるけど・・・高校も近くにあるから」。
彼から話を更に聞いた。
「家賃は?従業員は?」。

「10坪で8万円、10時から夜7時まで、3人使う予定だよ、原価は40円で130円売り」。
俺とは初対面みたいなものなのにスラスラと隠しなしに説明してくれた。
「冬場は問題ないが夏は冷たい物もやらないと・・・」忌憚なく話すのだ。

俺も経営者の端くれだから、そこまで聞くと採算ラインが簡単ではないと分かる。
一口に400個といっても、平均一人2個買うとして200客である。
俺の店の客数で考えると、レジが絶え間なく鳴っていないといけないのだ、そんなことは一度もなかった。

そんな思いが頭をよぎるから、彼のタイ焼き屋の成功を祈るのだ。
同時に彼の人間性の良さと爽やかさは魅力があった。
そして、味がイイタイ焼きであれば成功しそうだとも思えた。

商品の味と値段が一番だが、その条件がクリアできて人間性が良ければ常連客が増えそうだと思う。
しかし、スーパー内の出店ではない、路面店での単独集客だからハードルは高そうだ。
俺は商品の木彫り恵比寿大黒がタイを抱えているのを思い出した。

「良かったらこれを店のマスコットにして下さい、タイを持っていますから・・・」。