リサイクル親父の日記

第776話 本物は迫力が違うね~~仙台リサイクル親父は変わらないけど・・・

2009/10/22

俺は気楽そうに店番をしている、お客さんにも軽く声をかけている。
だから誰とでも会話が直ぐに成り立つし、お客さんも乗りやすい人だと仲良くなれる。
中には気味悪がられて無視されてしまうこともよくあるし、人様々だ。 

数年前に関東から流れてきた男がいる。
前歴を活かして土建屋に日雇いで働いていたが、才覚があるようで1年前に自分で土建屋を経営するようになっていた。
初めは金が無くて店に通って来ては買っていたが、1年前からは良品を買うようになっていた。

「ぅおぅ~、元気か?ども・・」なんて上段から物を言うタイプで、態度がでかくて横柄さがプンプンしている。
俺はそんな連中にも負けてはいなくて、俺も横柄に答えたりしている。
いつもの様に男はドカッとカウンターの前に腰かけてコーヒーを待っていた。

土建屋も景気の波には勝てないようだが、少人数を食わす位は仕事があるようで、今日も自慢話をしていた。
俺は聞きいている風で聞かずに受け流していた。
どう見ても真っ黒く日焼けで髭でサングラスに大股広げて大声で喋っている姿は、一般の客さんからは敬遠される。

すると、今度は10年来の知り合いお客さんが店に入ってきた。
ドカドカとレジに近寄ってきたから、「どうも・・」と俺が声をかけた。
そのお客さんも、「お~、忙しいそうだな?」と返してきた。

すると先客の男が大股を少し閉じて、そのお客と俺のやり取りをしげしげと眺めていた。
俺は男の脇の椅子を勧めてコーヒーを淹れた。
スキンヘッドで目つきが鋭くて険しいのだ、誰が見ても本物の筋ものである。

しかし、両人は厳ついが付き合っていると意外にイイ男たちなのだ。
見かけは怖いが・・・というより、怒ると何をしでかすか分からない怖さは秘めている。
俺はリサイクルショップとしては付き合うというよりお客としては変わりが無いと思っている。

話が進んで皆の共通の話題になってきたら、今度は和気あいあいと盛り上がりだしたのだ。
先客の男も安心したのか元の横柄さがチョロチョロと出たりしてきた。
そんな状態の中に突然サラリーマンの常連さんが来てしまった。

彼は俺らの居るレジを避けて売り場をウロウロしだした。
いつもは最初必ずカウンターに来るんだが、今日ばかりは異様な雰囲気を感じたのだろう。
堅気の人にはチョッと遠慮したくなる人々かな?