リサイクル親父の日記

第784話 買取しますよ、お支払いではないですよ、と仙台リサイクルショップ親父が説明する

2009/10/31

事務所の買取や引取もケースが色々ある。
今年も数回あったのがパソコン教室の閉鎖によるものだ。
学習塾も時々出くわすが、この手は総じて物の状態が意外に良好だから俺は大切にする。

事務機類の10年くらいの使用期間は、ましてや教室となれば傷みは少ない可能性が高いのだ。
中年男性はその辺が心配で堪らなかったのだ。
電話の時も「物によっては5年だけど・・・中には10年前のも・・・・」と歯切れが悪かった。

その2階の教室内で俺は検品していた。
物の中の良さそうな物は、彼が持って行くとか知人にあげるからと言っていた。
すると残りは程度の落ちる物が殆どだけれど、年式は古いが状態は悪くはないのだ。

スチール事務机やスチールロッカーは錆が出たり、凹みが大きいと価値は極端に下がる。
しかしパソコン教室だから使い方は荒くない、予想通りだった。
「全部でX万円ですね」と俺は査定金額を伝えた。

彼は少しガッカリションボリしたようだった。
「X万円かかりますか?支払わないとならないんですか?」。
一瞬俺は彼が何を言ったのか分からない、ちょっと考えたら、彼の間違いに気付いた。

「いや、違いますよ、買取するんですよ、だからウチでX万円支払うんです!」と言った。
「ん?」、「ん、違うの、お金もらえるの?・・そりゃ嬉しいよ、助かる」と喜色満面に大変身した。
これだけ態度が変化したのも驚いたが、その後の打ち合わせはとてもフレンドリーに進行するのだった。

俺「何時引き取りに来たらイイですか?」
彼「もう生徒もいないし、今月まで借りているので、そちらにお任せします」
俺「では、XX日のX時でお願いします」
彼「分かりました、それでは早めに来てて準備しておきます」
そして、帰ろうと階段を下りだしたら、

「この傘立てと下駄箱もどうぞ」と教室から下りた1階の玄関にある物を提供しだした。
「傘立ては2万円したんですよ」と木製の洒落た感じの傘立てを示した。
「駐車スペースは2台分です、トラックは・・・難しいですかね?」。

「トラックは長さ的に入りきらないですね、路上に止めますから」と俺は言った。
すると彼は小走る、そして、
「ビルの真横に止めれば大丈夫ですよ」と場所まで向かったのだった。

リサイクルショップの中には業務用をやらない店もあるし、事務機は型が古いと嫌われる場合もある。
俺は性格も大雑把だし、売る物を選り好みしたんじゃ、3流、4流の店は成り立たなくなるしね。
彼も処理代よりは売った方がはるかにイイに決まっているし、ウインウイン関係だった。