リサイクル親父の日記

第811話 ものは言いよう、聞きよう・・仙台のリサイクルショップ親父は泣く!!

2009/11/28

買取依頼の女性からの電話だったのだが、しっかりしていてキハキハしていた。
話し方も内容も申し分なくグッドだから、買取は問題ないだろうと判断して進めた。
どんな物があるんですか?と促したら、

「ソファーベッドに三段の棚、それに引出が4つある小型家具とガラステーブル・・・・」と澱みなく言ってきた。
いつものように、「ソファーベッドは何年使いましたか?」と一番気になる物について聞いた。
「2年くらいです。汚れとかは無いです」とハッキリと断定した。

「他の物は状態はどうですか?」と聞いた。
「どれも壊れたりしてませんから十分に使えますよ」と又してもしっかりと答えてくれた。
当日の午後4時に予定を入れて向かったのだ。

仙台市太白区長町のザ・モールの近くなのだが、最近ザ・モールに隣接してララポートというショッピングセンターがオープンしたばかりだった。
長町駅前からメイン通りを越して行かないとならなくて、道路は大渋滞で大変手間取ったりした。
両ショッピングモールの賑わいを羨ましく感じつつトラックを進めた。

数ブロック先のアパートやマンションに一戸建ての並ぶ住宅街で、ライトブルーの鎧張りのアパートの奥の8号室だ。
夕暮れ時で通路は薄暗い、ドアーが開いたが、玄関に出してあった物が目に飛び込む。
ちゃんと準備をしていたのだ、玄関から通路に置いてある、物は一見ちゃんとしている。

一番気になっていたソファーベッドを調べると、ベージュでチューリップの花ビラのように折れ曲がるタイプ。
目立つ傷も汚れも無いので安心できる、次に、三段の棚を調べたが、これはカラーボックスなのだった。
持ち上げてみると背板がスルスルと抜けたりしてしまう。

引出し、これは押入れ収納家具であり、相当前の型であり、化粧木目紙は擦り切れていた。
一つずつ調べると、電話で俺が想像した物とはかけ離れていたのだ。
ソファーベッドは新し目だけど、他の物は15年くらいは経っていたのだ。

彼女は俺に聞かれたことについて正確気味には説明していた。
俺はある意味で最初の言葉で彼女を勝手に誤解してしまい、その後も肯定的に捉えてしまったのだ。
そのギャップが品々を前にして把握できたから、ちょっと目まいを感じた。

天井に唾するようなことも言えないし、買取はできないが引取をすることにした。
そして、トラックに積み込み作業をしていた。
最後にソファーベッドを持ち上げて積み込んだ、トラックの荷台に乗ったの見て、俺のショックは大きくなった。

ベッドの下部に大きな汚れがあるのを発見したのだった。