リサイクル親父の日記

第814話 モンモンギャルか?そっと静かに買取を・・仙台リサイクル親父はシーッ・・・

2009/12/01

電話で見積を聞いてくる人も結構いるものだ。
彼女は若そうであったが、声の質が落ち着いていてクールなのだ。
「ガステーブルと家具調コタツ、幾らで買いますか?」と静かに聞いてきた。

俺も査定するために細かいことを聞き返した。
「プロパンです、綺麗ですよ、3~4年前です。コタツも丁寧に使ってから・・・」。
「ガステーブルはX千円です、コタツはX千円です」。

すると、そっけなく「そんなもんですか、それでは・・」と電話が切られた。
小1時間経った頃、再度電話があった。
「ガステーブルの買取してください」ととても事務的にクールに言った。

俺は聞き憶えのある声と言い方に、「あれっ?先程の方ですか?コタツはよろしいのですか?」。
「そうですが・・・一つでもイイでしょ!?」と口調が強い、「コタツは他所が高いし!」。
受けてから俺は相当手ごわい人かもしれないと覚悟した。

指定された2日後の午後1時にアパートに着いてチャイムを鳴らすが応答が無い・・・
もう一度鳴らすか、ケータイをかけるか迷った頃、「・・ハ~イ・・」と微かに聞こえた。
更に数分も経ってからドアーがやっと開いたが・・・

ギィ、ギィ~って感じでドアーがゆっくり開いてくるが、カーテンが閉められているので部屋は薄暗い。
玄関に置かれた段ボール箱を示して、「・・これですが・・・」と気だるい声で言うのだ。
逆光の彼女は黒いシルエットで見え難いが、箱を通路に出して検品した。

しかし、それは3~4年前ではなくて6年前の製品なのだ。
再度玄関に入った時に彼女がパジャマのズボンにTシャツ姿だと分かった。
剥きだされている腕、その腕に色鮮やかな刺青がビッシリと彫られていた。

俺は普段あまり目にしたことがないので、不思議な感覚に襲われたし、気持ちも悪くなってしまった。
だから最大警戒警報を俺の中に点して応対することにした。
玄関には女物の靴2~3足の他に部屋に居るらしい男物も1足あったし・・・

随分若いころ見た映画、藤純子のモンモンがふっと頭を過った。