リサイクル親父の日記

第817話 ぞくぞくと紋次郎が・・・仙台リサイクル親父は唖然

2009/12/05

人間誰しも歯が悪くなるし弱くなる。
俺の場合は悪いの通り越してしまい虫歯、入れ歯、刺し歯、インプラントと行く所まで行ってる。
日本人は清潔好きだから食事の後に爪楊枝を使う人が非常に多い。

日本の食堂やレストランでは爪楊枝は100%備えられているし、使用している人も相当見受けられる。
外国の爪楊枝は日本にある物とはちょっと違う場合が多い。
グニャッと柔らかいとかグーンと細く曲がり易いとか感覚的だけど使いづらい、慣れないこともあるが。

俺の店の同じ敷地内だから30mの間隔の真向かいにラーメン屋さんがある。
仙台辛みそ味で特徴があるのでリピーターが結構いるから、昼時は賑わっている。
食後ラーメン屋の暖簾を潜り出ると目の前に俺の店、リサイクルショップがあるという状況。

腹ごしらえを終えて休み時間ももう少しあるので、暇つぶしに俺の店を覗く人もそれなりにいる。
すると、かれらの中には爪楊枝を使いながら入ってくる人がいるのだ。
商品を見ながら、手は爪楊枝を持って口に入れて歯をしごく仕草をしている。

食後に来る人は一人、或は二人ずれ、多くても3~4人連れくらいだし、時差がるからパラパラとしている。
店内にいる人からすれば割合は数人がいいところだらあまり目立たない、気にはならないくらい。
爪楊枝に人は時間潰しが圧倒的に多いので売上には殆ど結びつかないが、稀にラーメンと俺の店をかけ持つ人もいるのでバカにはできない。

マナーの悪い人は、使い終わった爪楊枝を店の中に捨てて行ったりするから始末が悪い。
時には、片手が爪楊枝だから、残りの片手で商品を無理に取り出すので棚から落っこちてしまう場合もあり話にならない。
今の俺、リサイクルショップ親父としては爪楊枝にイイ感情は持てないかな。

ある日、常連さんが下請け工員の感じの連中を10人ほど引き連れて店に来た。
皆一様に60~70歳代で作業ズボンに作業服姿でドカドカと連れ立ってきたから、何事かと俺も驚いた。
最後尾から常連の社長がゆっくりおっとり入って来たので安堵したんだ。

「いつも、どうも・・」と俺は常連の社長に声をかける。
「今、みんな連れて昼飯食ってきたんだ・・・」と応える。
そう言えば以前に社長と一緒に来ていた人も数人いるのだった。

そして、観察すると誰も彼もが片手に爪楊枝を持ってシコシコと歯を擦っているのだ。
二人組、三人組と分かれて歩いて、何かあると全員が寄ってたかって感想を言い合っている。
その時にも全員が片手を口で動かしている・・・・
木枯らし紋次郎がいっぱい居る~~なんて考えた。