リサイクル親父の日記

第821話 重い、兎に角、重い・・・リサイクルショップ仙台親父がぁ~

2009/12/09

仙台から国道4号線を40~50分南下した地点から、更に右折して山奥へ向かう。
クネクネ曲がった細い道路だったり、突然広い農道に出たり、或は、トラックで塞がるかと思う細い道路だったり・・・
山の間を抜けたり縫ったりしつつ進むのだが、心配で不安がいっぱいだった。

小道の脇に1~2軒の民家があるが、更に枝分かれした小道脇の民家がという具合に点在する地域なのだ。
予想通り俺は迷うのだ、そして、人が居た民家に尋ねた。
「多分、あそこだが、人は居ないよ、空き家だから・・・」とそっけない返事。

電話では、空き家になっているが、傾斜地の上側の物置きで片付け作業をしていると言っていた。
細道から数十メートル凹んだ畑と田んぼの間の畦道を少し進んでトラックを止めた。
その先に軽自動車がひっそり脇に止めてある、それが電話の主のものであろうと想像できた。

倉庫に近付くと入口付近で男性が一人で片付けをしているから俺は挨拶をしたのだ。
倉庫の中の物で買える物を買って欲しい、その後は廃棄処理をするからと言ってきた。
大半は中途半端な年代だから商品には難しいが、よく見ると中には年代物家具もあり商品になりそうだった。

他に自転車や大工道具、車のアルミホイールなど、そして、古い大型の家具、食器棚を調べた。
水屋ダンスと一般的に呼ばれる、昔の食器などを収納した2段重ねの戸棚である。
1間X1間で奥行き90cmでガッシリとズッシリとした黒い色のものである。

リサイクルショップを始めてから何度か見ていたが、俺の記憶には子供の頃に農家の台所で使われていたことが鮮明に残っている。
材料の種類はまちまちであり、やはり棚にあったケヤキが使われていたりすると頑丈で長持ちもする。
これは主にケヤキが使われていて、栗の気も一部使われている。

下方の引出部分も2段造りで金具も揃っているから大変良好な状態なのだ。
しかし、倉庫の奥に置いてある、そこから持ち上げて運ぶには相当な力と熱意が必要だと感じた。
高さの3分の2あたりで2分割できる、上側は問題ないが下側は少し持ち上げるが物凄く重いのだ。

引出9つを抜き出す、内部の引出も抜く、更に、戸板も外す、どうやら二人で持ち上げることはできるようになった。
そしてゆっくり歩幅を小さくしてずり足気味に移動する、ヨイショ、ヨイショと声をかけて呼吸を合わせたんだ。
倉庫を出てトラックまでの斜面を運ぶのだが、雨で地面は濡れて滑るし、身体が前傾して、腰にズシッと力がかかってしまう。

台車を使える訳はないから、重いの重いのって、放り出したくなったけど・・・
数歩進んでは下ろして休んで・・・10回くらい繰り返してやっと運べた。
この季節なのに俺の額は汗びっしょりだった。