リサイクル親父の日記

第832話 生活保護がそんなに嬉しいんですか?

2009/12/20

数ヶ月前頃から時々店に大工道具を売りに来ていたおじさんがいる。
大工仕事にちょっとした設備関係の仕事を請け負ったり、手間取りをしている風だった。
ある時は派遣会社から仕事をもらったり、臨時工で働いたりしている。

古い軽トラには工具や道具を積んでいてグリーンのシートで覆われていた。
1年前までは店に来て工具や道具を買うし、趣味の釣り竿やキャンプ用品も買っていた。
仕事が少なくて困った、とか、サッパリ仕事がないよ、とか、食えないし家賃が払えないと言いだしていた。

「ダブってる道具は一つあれば間に合うから、売りたいので買ってくれ」
どれもが相当使いこまれているから値段は安いが、それでもイイと言ってきた。
そんなやり取りで数回ほど買取をしていた。

ある日、どうしても金が要ると血相を変えて店に来た。
接触事故起こしてしまい、それも自分が100%の過失があるので減少しないとならない、けれど・・・・
任意保険は数年以上も前から掛けていない、更に、去年の車検は受けていないのだった。

歳は60代初めか中ごろであろうが、俺は可哀そうだとも思うが、運転するには無責任過ぎると感じた。
それに以前は少し金があると彼には贅沢(?)な買い物をしてたのではないか?
ブランドのサバイバルナイフを何本も持っていたし、名のある釣り具も幾つも持っていたのだ。

あろうことか、「幾らでもイイから金を貸してほしい」と今、目の前でせがんでいる。
「ウチは金貸しじゃないよ、買取はするけど金は貸さないし」
その日、彼はしょぼくれて帰るしかなかった。

その後、暫く店に来なかった、が、・・・今日来たんだ。
何とも饒舌に話していたことか、
「道具全部持って来たよ、もう使わないし、使っちゃいけないんだよ・・・

それに稼ぐことができないんだよ、働いちゃだめなの・・・軽トラも放すんだ・・・・
部屋も狭い所に引っ越すし、道具も置いておけないしな・・・・でも、食う心配しなくていいしよ・・・
支度金ももらえるよ・・・やっと、もらえることになったから・・・これを売って酒を飲むんだ・・・」

黙って聞いていて俺は彼がどうやら生活保護受給者になったと想像はできた。
それは嬉しいことなのか、ハシャイで言いふらすことなのか、疑問がわいた。
五体満足である、働くこともできる、大工技術もある、そんな人が生活保護か?

財政赤字に国債増加、でも、生活保護をもらって呑気に暮らすのも悪くないそうだ。
医療費もタダで勿論税金なんて払う必要がないし、イイ事だらけらしい。
そんな人ばかり増えてきている今の日本かもね。