リサイクル親父の日記

第836話 クルシミマス・イブって駄洒落ですよ、分かるでしょ?

2009/12/24

不況だと俺らのような旧態依然としたリサイクルショップにはモロに影響してくる。
新進のリサイクルショップのカテゴリキラーは大きく飛躍しているけど、古典的なスタイルは取り残されるばかりだ。
最近、ビデオレンタル専門店が古着を販売しだしたりしている。

俺の周りでも少しだけだが変化がある。
リサイクル業界の流れの変化を見定めておかないと、あっという間に自分自身が浦島太郎になってしまう。
コンビニだった場所で5~6年前に開業した同業者が数日前に店じまいした。

1か月前から休業状態だったが、ついに別な同業者に在庫品を一括で売り払ったのだ。
数か月前にも別の店だったが同じ光景を目にした。
リサイクルショップの在庫は同業者にまとめて引き取ってもらうのがベストらしい。

2~3日後に俺が見積に行くところは、イベント的に家具を販売していたが夜逃げをしたという。
大家さんは家賃の滞納にあい大損害、遂に、弁護士を頼んで商品を抑えた。
そして、換金をしたいから買取をしてほしいと言ってきた。

1年以上も家賃滞納をしていて、その都度、今度払う、今度払う、と引き延ばして、遂に、1年以上にもなったそうだ。
果たして、大金をかけて押さえた売れ残りの家具が如何ほどの価値があるのだろうかと、俺は疑問がある。
現場に行かずとも、大家さんが相応の買取値段を期待しているのは想像できるし、そこで、とんでもない値段を言わないとならない自分を思うと憂鬱でもある。

仙台市の年末の恒例行事、光のページェントはケヤキ並木に灯る豆電球がとても綺麗だ。
夕方から夜にかけて車で通過しながら眺めるだけだが、少し安らぎを感じるものだ。
ところがその光景の裏側では日々過当競争が繰り広げられていて、とてもページェントどころではない状況の人々がいるのだ。

デフレで物価が下がるのは消費者としてはイイのかもしれないが、利益が縮小して経営が成り立たなくなることも多々ある。
この10年、俺がリサイクルショップを始めて、時々に扱い商品の変更をして対処してきた。
リサイクル業界も様変わりしたし・・・来年なんて予想もできない。

今年は引越しや移転の買取に出かけても、実に暗い話とか切実な状況の人ばかりが多かったように感じる。
クリスマスなんてオチオチ楽しめない人も大勢いるようだ。
クルシミマス、くるしみます、苦しみます、そんな言葉に聞こえる。

売れ残った商品のクリスマスグッズがソコソコあるが、来年まで持ち越しです、早く片付けなくちゃ。