リサイクル親父の日記

第851話 聞き忘れた名前と電話番号・・・

2010/01/14

仙台市宮城野区は中心部から程良い位置にあって、猛烈に込み合う場所が少ない。
マンションにアパート、一軒家、会社関係、寺院などなおが塩梅イイ具合に建ち並ぶのだ。
俺の店はその南部の太白区という場所だから、この地区には行きやすい。

買取の話がまとまるとお客さんの住所と電話番号を聞くのがパターンであり、自然に問い合わせるのが身についている。
店を出て4号バイパスを北上して橋を2本通り過ぎると宮城野区であり、5~10分くらいで届く。
だからしょっちゅう通るし道路に場所であり、不安も無くて安心感ばかり。

若い女性からの電話である。
引越しのため不用品がたくさんあるから急いで見積に来て欲しいという。
3~4年前に買い揃えた家具に冷蔵庫などで、俺は期待できると感じて日時の打ち合わせに移った。

その後、話を進めていくと、時々些事について確認をしてくる。
すると俺も問いに対して丁寧に説明したりしたんだ。
彼女は電話でも分かったんだが、とても感じが良くて受け答えもしっかりしていて、俺の説明にも十分理解を示す。

話の中で、急ぐの、早い方がイイの、できるだけ早くしたい、などと連発している。
その結果、明朝に見積と同時に引き上げもしましょうか、と提案した。
すると慌てて見積だけを急いでいるとトーンが下がってしまい、見積を明朝にと落ち着いた。

俺も期待はあっただけに少しガッカリしたが、でも、見積には当然だが行くと伝えた。
電話のやり取りの間に、物の種類や状態などをメモしている。
普通はハガキ大のメモ用紙は余白が大きく残るが、今回は書き過ぎてメモ用紙全体が黒くなってしまっていた。

そして、今朝、住所の目当てにアパートへ着いて、メモ用紙を良く見直す。
無い、彼女の名前も電話番号も記入されていないのだ。
一瞬不安がよぎった。

部屋の前からもう一度道路に止めたトラックに戻り、地図と住所を確認する。
番地もアパート名も部屋番号も間違いないと数回確かめてから、部屋に再度向かう。
チャイムを押すと、男の太い声が・・した。

又しても不安がよぎるが、少ししてドアーが開いて若い男性が「どうぞ」と招いてくれた。
夫であろう彼しか居ないが、部屋は綺麗に整理整頓されていたし、物も状態が良くて想像通りだった。
食器棚や整理ダンスなどにはビッシリ入っていたが、状態がイイのは見た目で十分判断できる。