リサイクル親父の日記

第853話 骨董屋さん二人が俺の前で自慢話に花を咲かせるんだ

2010/01/16

リサイクルショップを初めて10年が過ぎたばかりで、骨董品は少ししか分からない俺。
しかし、骨董屋さんとの付き合いも増えてきているし、顔見知りななった人は時々俺の店によ立ち寄る。
先日、偶然にも親しくしている骨董屋さんが鉢合わせた。

2~3人が俺の店で出くわして情報交換したり駄弁ったりはたまたまある。
その日は寒い日で一般のお客さんがサッパリ来ないのだ。
だから我々は骨董業界の話題に盛り上がったりしたんだ。

人間の性とでも言いましょうか、話し込むうちに、話せは話すほど気分は高揚するのだ。
気分良く話すと本音も開帳してくるから、過去の成功体験の披露となる。
一人がこんなケースで大金を儲けたと自慢すると、もう一人も類似のケースでもっと儲けたと自慢し合うから・・・

そう言えば、リサイクルショップを始めた頃は骨董品が全く分からなかった。
木箱入りの花瓶を数千円で販売したら、お爺さんが直ぐに買って行った。
2~3年後にそのお爺さんが俺に言った、「あの花器、花瓶は柿右衛門でよ、何十万円以上する物で大変儲けさせてもらったよ」。

リサイクルショップは一般の人から物を買取してくる。
物を出す人は色々な事情で不要になるが、個々の価値を分からずに処分する場合もあるのだ。
同時に買取するリサイクルショップ側も分かっていない場合も多いから、骨董屋さんには宝物を掘り出す場にもなる。

二人の話は延々と果てしなく続く。
一人が話している内容は、どうやら俺の店から仕入れて何十倍にもなったケースであるようだ。
俺は、「それって、ウチから買った物じゃないの、去年夏ごろに!」と切り込む。

「エッ、そうだっけ?・・・そうだ、ここで買ったの・・」と答える。
俺も損して販売はしていないのだが、自分の未熟さを又しても知らされたのだ。
それにしても骨董屋さんたちは勉強家が多くて、物を知っていると感心する。

常日頃の努力と経験がほんとに大切だと思う。
商売の原点はシルクロードにあると思っている。
物を欲しい人に如何に届けるか、物のあるところから欲しい人に運ぶ距離はあってないが如しである。

俺も買取した家具をその家の隣の人が買ってくれて、配達に行った時に気づいて一人で笑ったことがあった。
買いたい人や捜し求めている人と物を情報として確保しておければ、近くのリサイクルショップを探索するのも悪くはない。
それにしても骨董屋さんの利幅は物凄いね、俺も勉強しないと・・・