2010/01/17
仙台の奥座敷の一つ作並温泉は国道４８号線を山に向かって何処までも進む。
道路は一本道だから俺でも分かり易いし迷うこともない。
この地区から買取依頼があると、どんな物かを電話で詳しく聞き出したからでないと迂闊には受けられない。
俺の店からはトラックで１時間以上はかかると思わなければならないから、無駄足はご免こうむりたい心境。
内容は数年使った冷蔵庫に電子レンジ、カラーボックスに折りベットなどである。
老舗旅館に勤めていて女子寮住まいらしい、有名な旅館だから仲居さんも若い子が多くいるて寮も必要なのだろう。
宮城県も奥深いと思う、仙台でも店の付近は雪は降っていないが走行していくと小雪がちらついている、更に行くと雪が舞いだした。
目的地まで５ｋｍに近付いてきたら暴雪になってきた。
横殴りの暴風に雪が白い帯状に、或は、白い幕の様に襲いかかってくるのだ。
山間の道路から見ると辺り一面は銀世界で雪は物凄い吹雪だから、ヘッドライトは役に立たないのだ。
すれ違う車との距離も判断ができない場合もある。
久しぶりに運転が恐く感じたりした。
路面は凍結はしていないが少しシャーベットがかっているから減速して。
カーブが多いし狭い橋もあるから、そして視界が悪いから更に減速して。
寮は数棟あって、そこは小道を登るんだが積雪が深めで道路境が分かり難いのだ。
広い場所にトラックを止めて、歩いて道幅を確認してから小道を登ったのだ。
建物の陰だが雪は断続的強くなって舞い降りてきて、目は見えないし帽子は飛ばされてしまう。
寮の入り口ギリギリまでトラックをバックで止めて、２階の彼女の部屋に着いた。
お母さんと弟が来ていて引越しの準備で物が散乱している。
部屋に入らずに入口に立って俺は促す、「どんどん出して下さい」。
５～６回階段から物を運び下ろして作業は終えた。
作業途中で隣の部屋から和服の女性が出て来た時、俺はビックリしてしまう。
考えてみれば、今から旅館に出勤する女性が仕事着の和服でいるのは当たり前なのだ。
その彼女に見とれている暇はない、早く戻らないと帰りの雪道が心配なのだ。
若い頃にスキーに行った時に、平野が晴れていても山沿いが大雪だったことがあったんだ。
同じ宮城県だが平野と山間部は大違いなのだ。