リサイクル親父の日記

第856話 気分悪いから、もう来ないわ、と言われてしまった

2010/01/19

時々、お客さんとトラブルになることがある。
原因が店にあるか、お客さんにあるかは定かではないが、後味はいつも悪いものだ。
俺もできるだけ避けたいと思っているが、我慢できない場合もある。

お客さんの一部の人は自分を神様だと思っているようで、俺は盲信だと分かっているが、そのギャップに我慢できなくなってしまう。
リサイクルショップをやるまでは小売業の経験もなかったから、お客側だったんで店の人の気持ちが分からなかった。
開業する時にどのような売り方、接客方法にしようかと考えた。

その時にベースにしたのが、対等という考え方、そして、当たり前と普通という考え方だ。
お客さんにペコペコしない、迎合しない、一般的な自然態度で嘘をつかない接し方ということだ。
営業職を経験していたが、無理な接待におべんちゃら営業は避けようと考えたのだ。

小売業は小銭の積み重ねで長丁場な商売、商い、飽きない、でもある。
飽きない方法として、店側も疲れないようにしたいし、無理に接客に力を入れるよりも自然体を選んだのだ。
だから俺の店は、態度がでかい、知らんぷりする、分からなくて売っている、などと相当非難を受けたりもした。

俺の基本的な考えは、安くてイイ物を仕入れて販売することが使命だと思っている。
それでも何とか10年以上やってこれてた。
今後はどうなるか分からないが、当面はこんな考えでやっていことは思う。

今日、近所のおばさんが買いに来た。
いつものように物色すると茶卓セットをレジに持ってきた。
「ビニール包装を破いて中を確認したいの」と言うから、新品だったがその通りにした。

「これとって置いて、後でお金持って来る、今、持ってないの」
「又ですか、それじゃ、お金持ってきた時に売れていなければ買ってもらえればいいですね」
「どうして?直ぐ来るのよ、いいでしょ?」

しかし、このおばさんは毎回この言い方をしていて、過去に何度も来ていないのだ、無断キャンセルを相当やっていた。
「わたし、お金持たないの、引ったくりが恐いから・・」
「キャンセルの前科があるから、お金があった時に買ってください」と再度俺は少しきつく言った。

おばさんは顔を強張らせてしまう。
「何よ、その言い方、気分悪いわ、もう来ないから!」
「大金とは言わないが、買い物をするくらいは持っているのが常識でしょう」

俺の声が聞こえたかどうかは分からないが、すたすたと急ぎ足で帰ったのだ。