リサイクル親父の日記

第867話 全てが真逆の彼女たち二人の買取現場

2010/01/30

以前も似た思いをした。
2件買取があって、離婚と結婚という正反対の状況を見た。
今日のは少し違うが当人たちの生活態度が全く違うという状況だ。

朝、エアコンや洗濯機、冷蔵庫などを買い取るという現場。
10時の約束5分前に着いたら、当事者の彼女はまだ来ていないから待つことになる。
すると、大家のお爺さんが俺に近付いてきて、「女は居ないぞ!」と怒気を含んで言う。

事情を説明すると、「エアコンは外させない、何故なら、家賃を7カ月分も払っていないから」と意気込む。
俺は1年前のエアコンだから買取できると思ったし、冷蔵庫や洗濯機は年式は古めだが何とかなりそうだった。
築40年も経つ借家は、ベランダにゴミがうず高く積まれている。

「全くもってしょうがない、だらしがない、ゴミも散らかしっ放しだし、出て行くにも片付けもしない・・・」と大家は愚痴を言う。
10時を5分過ぎても10分過ぎても彼女は現れない。
勿論、電話してもケータイは通じないのだ。

「金払わないから止められているのさ、ガス代も電気代も溜めるだけ溜めて払わないのさ・・」。
俺は大家の言い草が気に食わなかったが、状況を知るにつれ納得できるようになり、彼女に俺も腹が立ってきた。
先日、見積に来た時に家の中に入ったが、布団は敷きっ放し、台所は汚れ放題、居間も散乱していたのだ。

場所は変わって仙台市内国道45号線沿いの瀟洒なアパートの2階、真新しいのだが駐車スペースがない。
自衛隊基地の直ぐ近くで車は輻輳していて路駐は難しいので、50~60m離れた場所に止めたのだ。
極限的な構造、1m幅の通路が3mくらい、その通路の三方に部屋が5部屋、ドアーが開くとぶつかる感じ、驚く構造だ。

それでも彼女の部屋は意外に狭くは感じなくて、必要な設備が大変コンパクトに収まっている。
引っ越しで実家、志波姫という所に帰るので家電一式が要らなくなるのだった。
今日年買ったジャー、2年前の冷蔵庫、4~5年前の洗濯機にガステーブル、レンジなど。

大人しい感じで清楚な彼女は使い方も丁寧だったようで状態がすこぶる良いのだ。
メールのやり取りで内容と査定は分かっているから、俺は年式と状態を確認するだけで済む。
それにしても、部屋も引っ越し荷物があるが大変綺麗に整理整頓されているのだ。

買取品も嬉しいが、こんな作業はもっと嬉しいし楽しい。
気分も良く、爽快さも感じる。
午前中のスッポカシのことなんか吹っ飛ぶくらいだ。