リサイクル親父の日記

第880話 食うべきか食わざるべきか、それが・・・

2010/02/12

その彼女は全てにおいてきちんとしていたんだ。
冷蔵庫に洗濯機、レンジにジャー、小振りのメタルラック2台、カーペットに布団一組など。
電化製品は2009年製だから1年以内の物だ。

アパートの入り口付近に準備して置いてあるし、一部は1Kの室内にも置いてはある。
全てが使用感はないのだが、それは丁寧に使っていたという表れでもある。
今日これから仙台を旅発つのだろうか、紙袋2ツが彼女自身の荷物のようだ。

検品して査定が終わった時に彼女が言った。
「良かったら、これらを使ってください」と通路の物を差し出してくる。
10k入りビニール米袋、袋の口は切ってあるが中身は8分目残っている。

ティッシュボックス2箱、詰め替えシャンプーにリンスは未開封だから未使用だ。
その場はお礼を言って受け取り、一緒にトラックに積んだ。
現場が汚れていたり不衛生だと、そんな物に絶対手をつけないのが普通だ。

食する物を余ったからといただく時があるが、余程しっかりした人からでないと心配と不安がある。
日用品やサニタリー的な洗剤などはあまり気にならないが、口に入れる物は吟味しないとならない。
彼女は大変清潔感があるし、買取品も申し分ないほどに掃除も行き届いていたのだ。

数年前に引越しするお宅に買取に行った時にワインをボトルで20本いただいたことがあった。
発泡スチロール製のワインボックス、ボトル形に窪みがあり、瓶が動かない形状になっていた。
輸入ワインの仕事をしていて試飲のために保管していたものだ。

これは各種類あり、俺は味は分からないけれど、美味いと感じたのは忘れられない。
こんな役得的なことも稀にあるし、買ってまで飲まないが珍しい物は有難い経験になる。
話は元に、家電品の取扱説明書は保証書と一緒に全部揃っている。

買った場所が東京だと記してあり、彼女は仙台から実家の東京に戻るのだろうか。
何故なら、単なる引越しであれば全部持って行くのが普通ではないのか。
それとも、結婚をするので要らなくなるのかな、なんて想像が働く。

「仙台は寒いですね」と彼女は言っていたから、やはり東京方面なんだ。
爽やかで清々しい彼女だった、さて、ブレンド米は食するかどうしようか少し迷う。