リサイクル親父の日記

第888話 階段で2階へ・・無理ですから・・・諦めない

2010/02/20

俺は、その男性がその物への執着心が凄く強いから、「男のロマン」てなことを思った。
60歳くらい大柄で白髪だが、風貌には少し威厳もありガッチリしている。
午後に店に来てたが、家具売り場で長考した果てに、「これ2台で幾らにまける?」と聞いてきた。

横幅180cmのロータイプのサイドボード、俗に、ローボードと称している物、型は違うが2台を指していた。
「値段はサービスできませんが、配達料はサービスしますが・・・」と答えた。
「分かった、買うよ、ところで2階へ上げてもらえるよな」と聞いてきた。

「あの~、一戸建ての2階ですか?階段は狭くて、曲がったりしてませんか?」と次の質問をした。
「普通の家だし、階段は普通だし、踊り場があって曲がってもいるよ」
「すいませんが・・・それではウチでは無理です、人手が足りませんから・・・一人二人では危険ですから・・・」

彼は大変落胆した。
2階書斎に、自分の城に本棚として置きたいのだ、自分だけの憧れの部屋を、理想通りにしたいのだ。
ローボードは2台共、別々に買取をしたが、マンションのリビングルームにあった。
搬出は毛布を敷いて乗せて持ち上げながら動かしたが、重厚で頑丈な造りだら重くてしょうがなかったのだ。

二人で作業したが、フーフーハーハーに意気も上がり、腕と肘もビンビンと疼いたのだ。
それなのに、階段を傾斜に沿わせて縦にして持ち上げるとなると莫大な労力を要するのは目に見える。
もしやるのであれば、最低3人でじっくり時間をかけながら、休み休みやる、そして、1段毎に上げていかなければならない。

対角線の長さは2mにはなる、少しの傾斜で壁にキズを付ける恐れもある、狭い階段に2人横並びで下を支えないとならない。
あまりにもリスクが大き過ぎたから、仮にやるとしたら、3人分の人件費をもらわないとならない。
それはとても無理だから、やはり、俺は断るしかないのだった。

俺も売上は欲しいが、それ以上に危険を避けないとならない。
ところが翌日、彼は買いに来たのだ。
「どうしても欲しいから買うよ、・・・何人か人数をかければいいだろ?」と言っている。

だから、俺はクドクドと注意点や運び方を細かく説明した。 
それは販売した物で災いが起きるのを避けるためだし、物が十分に目的を果たして欲しいという願いからだ。
更に、翌日、彼は店に来た。

「いや~重かったよ、でも、何とか上げたよ」と喜んで報告した。