リサイクル親父の日記

第898話 外国人だから言ってんじゃないんけど・・・

2010/03/04

簡単に言い表せば、一方的に約束を破られたのだ。
それなのにズーズーしく再度値引きを要求してくるから腹が立っただけ。
安い物を買って経費を押さえて商売をするのはイイことだが、やはり約束は破るべきではないのではないだろうか。

厨房用品を買うから値引きしてくれたと言われて、なんだかんだとさんざん交渉したんだ。
ステンレスバット、長方形の入れ物ですが20個以上あるものを全部買うからとキツーイ金額要求だった。
今すぐ買うならと俺も英断したんだ。

話はまとまった、さて、支払うのかと思ったら様子がおかしくなった。
「アシタ、明日・・買いに来るよ!」と踵を返した。
「ちょっと待って下さい、今、買うって言うから値引きを受けたんですが・・・」と言った。

「今日は探しに来たからムリです、明日キマス」と一方的だ。
それじゃしょうがないか、と俺は明日まで取り置きすることにした。 
しかし待てど暮らせど来ることはなかったのだ。

でも俺は1日や2日で取り置きを止める訳にはいかないと思うから我慢して保留し続ける。
これはよくあることで、お客さんが数日間遅れて来る場合もある。
人それぞれの事情があり、優先順位が変わったりするから仕方がない。

1週間が過ぎた、1ヵ月が経過する。
俺は交渉時に持った不信感が当たったことが何とも微妙であり、又しても肩透かしかと諦めたけど・・。
昨日、中年の二人ずれが来て厨房売り場に向かった。

器具の擦れ合う音がしばらく続いているが、どうしてもステンレスのボールや寸胴鍋は擦れ合う音が大きいから・・・。
女性が家具や他の売り場を見始めたが、男性は未だ居るようで、音が続いていた。
やがて聞き慣れない外国語で二人は呼んだり話あったりした、どうやら中国語だ。

「ちょっと、スイマセン」と男性の声がしたので厨房売り場に行った。
床の上にステンレスのボールを大小重ねて入れたあり、数は10個くらいだろうか。
「これ、幾らにしてくれる?」と言った男性は予想通りあの男だった。

怒気が出そうになったが押さえた。
「無理です、値引きはできません」と言うと、
「どうして?どうしてできない?」と言ってきたのだ。

「あなたは前に約束を破っているから、そんなことが繰り返されたは堪らないです」。
二人は憮然として、爬虫類の様な冷たい眼で俺を見てから店を出て行った。