リサイクル親父の日記

第910話 ストレンジレターかドキュメントか?

2010/03/17

しっかりした会社ということで納得すれば済みそうな話だが・・・
仙台市青葉区の比較的中心部でマンション1階の事務所。
一通道路に面していてトラックを止められるので、積み込みは楽にできたのが良かったんだ。

一か月以上前に電話があり現場に見積に行った。
「来月事務所を閉鎖するので、ついては事務機などを引取できないか?」事務員さんは言う。
俺は見積に迷いがあったのだ、売れそうな物は少ないし、万が一、廃棄処分もしないければならないから。

そんな俺の春秋を事務員さんはどう捉えたかは定かではないが、一緒に困った表情をしていたのだ。
すると、彼女が口を切った。
「兎に角、お金がかかっても良いから、全部処分してください!」。

「イヤ、それでは申し訳ない、無料で全部引き取りしますよ」と商売になりそうなので答える。
彼女に表情は和らぎ、「ホントに?良いんですか?」と確認をしてくる。
どれもこれもが新しくはないし古めなのだ、しかし、商品にはできるが儲けもソコソコだと察しがつく。

大きく儲けられる買取や引取だけでは仕事は成り立たないから、小さくても手間暇かけてもコツコツしたことの積み重ねである。
このリサイクルショップという仕事は、小さな積み重ねがとても大切で、一日一善ではないが小さいことを積算していかないとならない。
買取品が1個とか2個でも一所懸命集めることにしている。

引取当日、現場に到着したら、彼女が書類を出してきた。
「引取処分受渡書」というタイトルである。
サインをしろと言われたので、一読して、署名捺印、さらに割り印をしたんだ。

廃棄物処理の場合には専門業者からのマニフェストの要求はある。
しかし今回に関して考えれば、廃棄物ではないし、危険物でもない、俺には商品という有価物である。
相手の会社には廃棄物かも知れないが、それは不用品なだけではないか。

何か不法投棄でもされる恐れがあり、その時の防御として文書を交わしておくということか?
どうにも理解できない一件だ。
大変メジャーな会社の時には、「100円でイイから買取にして下さい、産廃だと社内処理が面倒だから」なんて言われたこともある。

一般常識で判断できることも、社会がギスギスしてくると建前だけが重要視されたりして変なことが起きてくるようだ。
「一切の金銭授受、何ら請求権がないこと・・・・」なんて文言もある、ストレンジレターって俺は思った。