リサイクル親父の日記

第927話 社名は「ドリームxxxx」で、現実は夜逃げかよ~~

2010/04/03

よくあることだが、マンションの一室を事務所にしているってパターンです。
数日前に電話があって買取に行った。
古びたマンションで、部屋番号を押してもエラーになる。

数度やったが同じ結果なのでケータイをしたら、即応答してくれた。
「XXXX」と意味不明のことを言ってから「今、下に行きます」と言った。
そして玄関から現れた中年男は3階の部屋に案内したんだ。

2LDKの部屋は片付けが大体終わっていたが、安っぽいテーブル数台、冷蔵庫、レンジなどが目に入った。
1室には2人掛けソファーと3人掛けソファーが並んでいて、古いアナログテレビがあるし、他に汚れた布団が数枚ある。
台所にはミニ食器棚、その中にコーヒーカップに丼、茶道具などが気っしり詰め込まれてる。

「全部要らないからさ、無料でイイから持って行ってくんない?」ともう一人の男が言ってきた。
「全部?無料で?」と俺は絶句した。
「あり得ませんよ、買取できそうな物が非常に少ない、反対にゴミが山ほどあるんですよ」と俺はキッパリ言った。

男二人は困り顔になって相談を始めた。
「今日中に片付けないと・・明日になれば又家賃が1カ月分かかってしまう・・金もないしよ・・」。
「でも・・・他に持って行く場所もないしな・・イヤー、困ったな~」。

結論が出せない二人に俺はしびれを切らしてしまったから、
「売り物になるる物とサービスできる物だけは良いけど、ゴミ代がかかるのは市の粗大ゴミに出した方がイイと思うよ」。
「う~ん、でも、今日出さないと・・・」とブツブツ言っている。

「どうしますか?おれも次の予定があるんで早く決めて下さい」と催促した。
「わ、分かった、そうしてよ、それでイイから」とアッサリ決まった。
それから俺らは運び出しにかかったが、二人は何の手も貸さずに頭をひねるばかりだった。

玄関の表札に「ドリームxxxx」という社名があったから、
途中で俺は聞いたんだ「どんな会社ですか?」。
非常に答えにくそうに「・・書類を代行で・・作ったりして・・・まぁ、いろいろ・・・」と口ごもった。

俺は作業を進めていたが終盤頃に聞こえた二人の会話はビミョウーだった。
「ソファー・・置いて、ほったらかしてか・・小さいのだけ何処かに捨ててしまうか・・・」。
「うん、それしかないか・・・後はどうでもいいか・・どうしようもないし・・・」。

3月の期末には倒産や廃業も多いという話を聞いたことがある。
しかし無責任な連中である。
こんな連中に商売で係わってしまうと大変なことになる、クワバラ、クワバラ・・・