2010/04/20
仙台市青葉区は仙台の中心部というイメージが強い。
県庁や市役所、歓楽街の国分町があるから特にその辺が青葉区という印象だ。
ところが青葉区はとっても広い区だから、仙台市以外の人には驚いてしまうような場所まであるんだ。
俺も電話で聞いて、「青葉区・・」であれば土地勘として「近い」と思って答えたことがある。
すると、住宅地図を探してみると、恐ろしく遠い場所で、予想を倍以上も超えた時間がかかったことがある。
俺の感覚の曖昧さと無恥さが招いた結果であった。
今回電話があった場所は、以前1~2度行ったことがあったので覚悟はしていた。
仙台駅前の青葉通りの過ぎて仙台城跡付近を右折して東北大学のキャンパス群を過ぎて、宮城教育大学も過ぎて行く。
その更に奥まった青葉台というドンつまりの場所だった。
クネクネとしたりグルーッと湾曲したりしながら山道を登る。
建物が無くなったりした林道の中を独り(?)で走るのは爽快感もある。
だから、店を出てから街中の混雑を過ぎて、その淋しい山道を暫し走って、大よそ1時間はかかる。
「明日、来てちょうだい、11時から12時ね、出る前に電話ちょうだい!」と彼女は言っていた。
10時過ぎに電話をすると留守になったから、伝言を入れて出発する。
11時にその山間の地に着いた、区画整理した場所に家はあった。
チャイムを押しても、ドアーをノックしても応答が無いから、電話をする。
しかし、電話は留守に代わってしまう。
家の前で煙草を一服して待つが現れない。
敷地に入って家の様子を窓越しに眺めてみる。
本来の駐車スペースはブルーシートが数枚被せられていて、何か分からないがうず高い小山があるのだ。
ブルーシートの上には5~6台の自転車が放り出されている。
居間続きのベランダはガラス戸で囲われているが様子が見える。
パイプイスのような物が折りたたまれているが、相当朽ち果てている。
家屋の周りにはゴミが散乱している。
20分ほど待ったが、彼女は来ないだろうし、この状態での買取品は期待ができないと感じた。
次の予定もあるので戻った。
1時間後店に着いて、コーヒーを飲み終えた頃に、彼女から電話があった。
「留守電があったので・・・」と言っていたが、俺はカチンと切れてしまいそうだった。
「電話を何度もしましたよ、勝手に約束を無視されては困りますが」。
「いや、これから現場に行きますから、来て下さい」と平然としていた。
「何度もすっぽかされては迷惑だから、今回はお終いにします」と言った。