リサイクル親父の日記

第947話 アフリカ木彫りにロマンが・・・彼の思いが・・

2010/04/24

リサイクルショップをやってからは、いろんな物を扱うので楽しい限りだ。
日常の家具や家電、日用品は、安さという原点を失わなければボチボチ売れる。
問題は仕入れが安くできて、且つ、欠品しないように維持できるかである。

リサイクルショップは始めてから現在に至るまで、この難問に苛まされ続けているのが現実。
見方を変えると、その問題はあるが、なんとかなってきているのも事実だ。
理想的な展開はできていないが、採算的に何とかなっているということだ。

過日セリで木彫りを仕入れたのだが、俺は一目で気にった。
直径20cmくらで長さ50cmくらいの丸太を女性の胸像に彫ってある。
南洋や東南アジア系の木彫りは時々手に入るけど、これは初めてだった。

白く枯れているがスシリとした重量感、ぶ恰好で未熟な造り、曲がった鼻に尖がり出ている口元。
整った美では全くないが、素朴で朴訥とした印象を強く感じた。
造り手、彫り師の欲が存在すらしてなくて、無欲無心な純粋さがあるようだった。

店の比較的高い位置の棚に陳列したんだ。
お客さんの評判はイイと悪いが割れたし、イイという人は少ない。
それに無関心の方が圧倒的に多いのだ。

でも俺の自己満足なのだが、僅かなお客さんでも共感してもらえるのが嬉しいのだ。
商売に徹して、売れそうな物を陳列するのが店ではないか?
こんな遊びをやらかしてしまう俺は、商人ではないかも知れない。

自分のセレクトショップ化してしまい反省することも多々あるけど、楽しみと若干の余裕、それに遊びを込めたいのだ。
店の商品の一部に面白い物、珍しい物もあってもイイかもとも考えている。
毎日、その木彫りを眺めて、遠い国に思いを馳せたりしている。

ある日、中年男性が来た。
「オーッ、これはアフリカの木彫りだよ、オリーブの木だ、よくあったな~!」。
彼は年に何回も東南アジアに旅行している。

彼は木彫りのことを説明してくれた。
おおよそは俺の想像に狂いはないようだったが、彼は大好きだしコレクターであった。
「又、集めてくれない、なんぼでも買うからさ、現地から持って帰るのは大変だし、売っている場所が探せないから・・・」。