リサイクル親父の日記

第955話 家のリサイクルって究極かも?

2010/05/02

その朝、俺は現場に到着したが家には誰もいない。
窓越しに見る中には家具も何も無いのだ。
庭にも何も無くて生活感は全くないのだった。

ケータイに電話したら、「直ぐに行きますから・・・」と言った。
数分後に依頼者は徒歩でT字路から現れるのだ。
「遅れてすいません、近いからつい・・・」と、そして、鍵を開けて家にはいるのだ。

冷蔵庫は400Lタイプで大きかったが、台所のドアはスムーズに運び出しができたから一安心できた。
最近はドアの幅が意外に狭い物もあって、ドアのノブの出っ張りで引っ掛かったりして傷つけたりすることもあるんだ。
家は40年前くらいだから、当時は未だ現在より幅広が一般的だったんだろうなんて思った。

「引越し先に洗濯機があるので一緒に行ってもらえませんか?直ぐ近くだから」。
俺は勝手に新築して引越ししたんだと思った。
助手席に彼が乗って、発信してT字路を曲がって100mも進むと到着したのだ。

家は遠くからは新しく見えたが、中には入ってみると中古のようなのだ。
「前の家が古くなり、こっちを中古で買ったんですよ、築10年ちょっとだが」。
俺は感心した、こんな方法の買い替えがあるんだと。

前の家も中古で安く買えたから、今回も建て替えよりも新し目の中古を探したそうだ。
数年間探して、やっと気に入った新しさで、値段が安くて予算に合った家を見つけた。
「引っ越しも近いから全部自分たちでやれたし、いろいろ節約できたから、大変良かったんだ」。

一生に一度しか家を手に入れられないサラリーマンが圧倒的多い。
借家やアパートなど賃借住宅で長い間暮らして、壮年になって初めて手に入れる。
そこで一生を終える場合が多いだろう。

彼の場合は20代後半で中古住宅を手に入れた。
家賃よりはローンが多かったかもしれないが・・・
それをベースに新しい中古を40代で買ったが、前の家を売り払うので借金は無いに等しいそうだ。

家には大金がかかるし、その支払いに汲々としながら生活しなければならないとしたら。
日常の生活を節制する程度で済ませられる持ち家、中古であっても、それがイイだろう。