リサイクル親父の日記

第970話 哀れかリサイクルショップの末路は?

2010/05/18

時々、売りに来る業者がいるんだが、彼から電話がかかってきた。
仙台市内のある場所で倉庫の片付けをしているが、売りたい物があると言う。
急いでもいるようで、洗濯機や照明などたくさんあると言っていた。

何度も取引しているので信頼はできるし、仙台市内青葉区の場所は車で20~30分程度だから直ぐに向かった。
現場からの電話でもあり、目標のスーパーは分かり易かったし、聞いた通りに進んだが見つからない。
そこで俺がケータイをかけると、どうやら行き過ぎてしまったのだった。

反転して今度は彼の車を見逃さないように注意して進む、彼の車は見つかるが駐車場所がない。
すると彼が道路に現れてきて車を誘導したのだ。
広い敷地の中にトラックを止めたら、その倉庫が現場だった。

数人の男に2人の女がいて、倉庫内を片付けているようだ。
100坪以上はある空間、入口付近に良品が山のように並べられている、その奥の方にも物が山脈状にうねっている。
洗濯機は外に台車に載っているが、他の物は倉庫内だから俺は入って行ったのだが・・・

良品の山に近付こうとしたら、「そっちは決まってるからダメ、ダメ」と1人から注意された。
こんな場面は嫌なのだ、知ってる人が1人だから他の誰かに注意されたり指示されてしまう。
その現場の仕切り屋は誰だかわからない、俺も憮然としてしまう。

知り合いの業者が「こっちだけですから・・・こっちから選んでください」と申し訳なさそうに小声で言ってきた。
それではとガラクタが散乱している山並みを眺めるが、見れば見るほどゴミの山ではないか。
古い建具や壊れた家具類、その他無数の半端な物が屍の如く積まれて散らかされているのだ。

どうしようもないので、「洗濯機しか・・他はどうしようもないし、こっちだったら買えるけど・・」。
と、良品に対しての思いを告げた。
すると別の男、どうやら何処かのリサイクルショップらしい男が、「こっちは俺のだよ!」と声高に言った。

一刻も早く帰ろうと車に向かう時に、どうやら彼らのトラックが半載状態なのだが覗くことができた。
家具類が前方部分にギッシリと積み込まれている、少し羨ましさが出たけど・・・
車を発進しすると、敷地の端に看板が見えた。

「リサイクルショップXXXXX」って書いてある。
それで俺は合点がいった。
乱雑は仕方がないけれど、物が種類が多過ぎていたし、雑多という表現では足りなかったから・・・

それはリサイクルショップのなれの果て、それの何処かのリサイクルショップの買取が済んだ果ての果てという具合だった。 
なんとも哀れであるが、夜逃げでもしてのだろうか?と思える現状でもある。
大家さんはゴミを山の様に残されて大変だろうとも思ったが・・・