リサイクル親父の日記

第973話 対抗心がムクムクと湧きあがり・・・でも・・

2010/05/21

3年前に俺の店の直ぐ近く、大きな敷地の中で50mしか離れていない場所に金プラチナ専門買取店できた。
俺も貴金属は買取してたが、素人に毛の生えた程度の知識しかなくて、ホンのちょっとしか入ってこなかった。
東京から仙台に支店を出して、質屋やリサイクルショップ店から専門に買取を募る所もあった。

当時、俺も知識が徐々蓄えられて金プラチナ売買でも利益が稼げるようになっていた。
そこに専門店ができてしまったから、俺は奈落の底におとされた心境だ。
知り合いのアドバイスは大変助かったのだ、「負けずに買取アピール看板でも揚げたら」と言ってくれた。

いちかばちかで試みた看板は効果があったのだ。
専門店を探しに来た人の中に迷って俺の店に来る人が現れたりした。
「ウチも買取しますよ」と伝えると、「それでは頼みます」と差し出す人がいるのだ。

漁夫の利的なコバンザメ的商売でもあったが、以前より買取数量と金額は増えたのだ。
もう一つ心掛けたのは、買取価格をそこ以上に高く設定したのである。
例え利益が少なくても買わないよりは買った方が得なのは鉄則である。

北京オリンピックとリーマンショックがあったので、金プラチナは相場も下落して買取もめっきり減っていた。
現在は滅多に買取が無いのだ。
だから買取が来ると俺は張り切る。

「もし、何処かで査定してもらってるんだったら教えて下さい、必ずプラスしますから」と真剣さを訴える。
普通のお客さんは、他所の査定金額は教えない、何故なら、そのリークに対して罪悪感を感じるようだ。
しかし、高く売りたいのであれば、俺の申し入れを聞いても良さそうなののだが・・・、そうは簡単に問屋がおろさない。

今日来た彼女は一見して欲が有り有り、表情に駆け引きするぞと滲むのだ。
「えぇ、まあねぇ、2~3か所で査定したわ、この後も何軒か見てもらうの、一番高い所に売るの」。
「それじゃ、最後に来て、高い所にプラスするから、どうですか?」と俺は誘導したんだ。

「おんちゃん、それはズルイわよ、早く値段出して!」と横柄な口調になった。
物を売るのを、売ってやるんだぞという高圧的言動だから俺は腹が立ってしまった。
商売だから利益に徹するという考えもあるが、俺の思考は、商売を楽しみたい方なのだ。

俺の気持ちが良くなれる方がイイし、気分悪い商売はする気もないのだ。
我儘な仕事の仕方かも知れないが、気分良くとはいかないまでも普通に商売できることが重要なのだ。
朝から晩までの毎日でもあるからストレスは少なくしないと・・続かない・・