リサイクル親父の日記

第977話 見事過ぎる居眠りですね 

2010/05/25

店は仙台市南部に位置してて、国道4号線バイパスに敷地が面している。
大きな敷地で建物は相当数ある、その大家さんの敷地のテナント数は計20軒はあるだろう。
一角内に俺も店もあるのだが、残念ながら道路沿い面ではなくて、敷地の中のため目立たないのだ。

店のある駐車場は共同利用だから色んな人が止めている。
ラーメン屋さんのお客さん、床屋のお客さん、マージャン店のお客さん、バイク屋のお客さん、などなど・・
時々は敷地の端の方に何時間も止まっている車を見かけることもある。

営業マンが休憩してたり、待ち合わせてたり、宅急便同士が荷物の交換をしてたり、と理由も様々あるようだ。
朝出勤時には、駐車場にゴミが捨てられていたりもする。
深夜にかけてはアベックのデートスポットだったりしてるかも知れない。

夫婦で店に来るが、片方が車の中で待っていることがある。
リサイクルや骨董を趣味にしている配偶者をジッと待っている麗しい関係だろう。
それが夫だったり妻だったりと様々である。

妻の場合には寝て待つことはないが、夫の場合にはリクライニングシートを倒して寝ている時もあるかな。
眠っているのではなくて、やることがないので横になっているという感じだろう。
駐車場の端の方では本格的に眠っていたりもしてるかも知れないが定かではない。

午前中におっさんが店に来たが一回りすると直ぐに出て行った。
昼に買取があったので外に出たら古い黒いベンツが店の入口のすぐ前に止まっている。
数人しかいないお客さんが帰ってしまい、店にはお客さんは誰もいない。

しかしそのベンツは止まったままだから、車を止めて他の店に行ったのかなと思った。
その後、一組のお客さんが来て家具を買う、その家具を運び出すため外に出たら、何とベンツは止まっている。
運転席を見ると、バーンとシートが倒れていて、あのおっさんが大口を開けて眠っている。

こんな時には声をかけていいのかどうか迷うのだ。
安眠妨害と激怒する人もいるし、変なおっさんだったらトラブルに発展してしまうこともある。
見て見ぬふりをするのが、今俺が対処するベストの方法である。

常識のない人はいるもので、クレームは想像を超えて、屁理屈と言い掛かりを付けてきたりするものだ。
店をやってから数回いわれのないクレームで辟易したことがあった。
実害が無い場合にはできるだけ無視することが得策だと思っている。

やがて夕方の暮れてきて、店終いにノボリを片付けに外に出た。
あれから6~7時間過ぎたのだが、ボロベンツにおっさんは眠っていたのだ。
俺は気持ち悪くなったけど、ナンバーや風体をメモしたんだ。