リサイクル親父の日記

第980話 鵜の目鷹の目、興味深々、ピーチクパーチク

2010/05/28

仙台市北部泉区の団地、大きな団地が何か所かある。
その日は朝に買取に行ったんだ。
階段で3階から運び出す訳だし、大きい家具は毎度だが四苦八苦するんだ。

十棟以上が並んで整然と建ち並ぶのは壮観だ。
目指す棟は道路から2番目で、敷地内の駐車場は分かり難いから道路に歩道に乗り上げながら止めた。
敷地内の道路は縦横に走っているが、パイプ型のフェンスが立っていて人や自転車は通れる。

台車を小脇に抱えて歩いた。
その日は子供会の古紙の収集作業日で、お母さんたちがせっせと古紙を積み上げたりしてる。
そして、子供たちも各入口からグループ毎に古紙を持ち運びしている。

3階の人からはダイニングセット、2人掛けソファー、食器棚などを買取したんだ。
背の高い食器棚をやっとこさ、狭い階段で天井が閊えるが下ろして、出入り口に置いた。
その先に奥さんたち数人が収集作業を終えたようで、ピーチクパーチクと談笑している。

「アラッ、引っ越しですか?」と1人が声をかけてきた。
こんな時は下手に応じることはしない、だってプライバシーの問題があるからね。
俺は曖昧に頭を下げて直ぐに3階に上る。

次はダイニングのテーブルを同じく下ろした。
「誰かしら?何時引越しかしら?」、「何処に行くのかしらねぇ~」などと談笑から興味深々へ関心が移る。
「今度は何を下ろすのかしら?」、「でも、家具だけみたいね」と噂話が聞こえる。

「上の階のようだし、XXさんかな?」、「あの人じゃないわ」、「OOさんかもね」・・・・
5~6回家具を下ろしたが、まだお母さんたちは話が尽きないようであり盛り上がっている。
俺は仮置きした家具を台車に乗せてトラックへ運び出した。

「あなた!フェンスを抜けばトラックは入れるわよ」、「その方が楽でしょ?そうしたら」とか、
「誰だった?XXさん、OOさん?違う人?」、「大変でしょ?大きい物ばかりだし」など・・
近寄って来て家具を覗き込む奥さんもいる。

「これどうすんの?売るの?幾らで売るの、わたし安ければ買ってもイイよ」なんて言い出す始末。
俺は人がフィールドによって変わると思った。
自分の土俵だと何の躊躇も無く素を丸出しにしてしまう・・・かも知れない。

店でも見かけるのだが、1人だとおとなしいが、グループで来ると姦しい限りのおばちゃん達。
ズケズケとした言い方になってしまい下品極まりないとか・・・