リサイクル親父の日記

第995話 バンコクの「ラチャダ市」のような・・・という触れ込みですが・・

2010/06/13

知人から突然電話があった。
「そちらの店の近くで大きなイベントがあるの・・そのことで話があるの・・・」と言いだした。
「どんな話か分からないが、出店とかだったら、今の俺は無理ですけど・・・」とやんわり伝えたんだ。

「兎に角、話だけ聞いて・・1時間後に説明に行かせるから・・・」といつも強引に予定を作る。
まあ、無下にも断れないし、取り合えず話を聞くことにした。
そして、ゴツイ中年男がやってきた。

ブリーフケースを抱えているがダサイし垢抜けていない、素朴さと純朴さがプンプンと臭う。
挨拶を交わし、名刺を交換して・・・名刺には農業法人代表と記されている。
「ところで農業もやっている会社ですか?」と質問した。

「ぇえ~、農業法人が本業ですが、今回、空いてる土地を利用してイベントを・・・」と説明しだした。
「空いた土地を整備して・・・テナントを集めて・・・常設や祭日には大きなイベントを・・・
今、テレビにコマーシャルを出して・・・ミニコミにも宣伝して・・・他所よりたくさんお客さんが集ま・・・」。

募集チラシを差し出してきた。
俺が熟読してると、説明に熱がこもってきた。
「バンコクの「ラチャダ市」のような感じで・・・共同出店でも・・・単独でも・・・最初の人には特典と・・・
空港にも近いし・・・イオンモールも直ぐ出し・・・その辺のありきたりではなくて・・・」。

「そうですか面白そうですね、でも、ウチは店舗があるので、人の問題もあり・・・」と事情を説明すると・・
「それは共同で管理するとか・・いろいろやり方があると思いま・・・兎に角、出店の・・・」。
俺が乗り気が無いのを伝えても分かろうとしない、ある種、それでも強引に促すのだ。

「バンコクのラチャダ市は物凄い人が来てて・・店もたくさんあって・・・」と熱は帯びて沸騰気味だ。
「あの~俺はバンコクのことは知りませんし」と遮断しようとした。
「あの市は凄く熱気があり、世界一かも・・・わたしは行ってきたので、賑わってますから・・・」もう止まらない。

農業が利益を上げようと試行錯誤することはイイことだと思う。
農業だからといって野菜など農産物作りだけに固執する必要もない。
彼の様に何かを企画して仕掛けるのもイイことだと思う。

何でもそうだけど、自分が思い描く構想と現実は相当なギャップがあるものだ。
自分の独りよがりでけで、相手やお客さんの気持ちが分からないと、その企画は殆ど失敗するだろう。