2010/06/17
鳶職か何かそんな建設現場仕事だと直ぐ分る服装である。
二人組の若い男たちは日焼けで顔も腕も胸もまっ黒くて、特徴あるダボダボ作業着を着ている。
暑さもあるが、上着はダラシなく肌蹴てる。
1時間以上も店内をあっちへこっちへ移動してたり、立ち止まったかと思うと談笑したりしてた。
洗濯や冷蔵庫の前だったり、レンジやガステーブルの前だったりしている。
主に家電売り場での行状が多い。
やがて二人はレジの前に立ち俺に話しかけてきた。
「おんちゃん!新品のガステーブルは買取してくれる?」、背の高い彼が聞いてきた。
「?!勿論、買取するけど・・・な~んだ、ウチで買うんじゃないんだ」と、俺は失望を含めて答えた。
別の男が「買いたい物はあるけど・・・冷蔵庫とか・・」とボソっと答えた。
売りたい物があり、買いたい物もあるんんだ、と俺は察した。
「リサイクルショップだから買うこともするしね、ちゃんとしてればイイよ」とベランメエに言い放った。
俺流の代表的手法の一つ、彼らと同じ喋りや態度をすることでグッと距離が近付くのだ。
そして買いたがっている冷蔵庫と洗濯機へ移動する。
ところがどちらも数点の候補があるのだが、最後の決断ができないでいる。
「どうしたの?何を迷っているの、早く決めたら?」と催促した。
「コイツ、いつも迷ってばっかですよ」と相棒が言う。
「オレ、優柔不断なんっスよ」と開き直って答えた。
やぁ~っと決まって、そして、配達の日時を協議する。
「今日かい?明日かい?何時がイイの?」。
「仕事の予定がハッキリしないと・・・でも、どうしようか・・んん・・」と、又しても大迷いする。
「いつも迷っているのかい?現場仕事じゃ危ないかも知れないね」と、不安と疑問と言った。
「仕事では大丈夫っス!じっくり考えてからやるんで」と宣言してきた。
「その方がイイねぇ、仕事には気を付けてよ」俺は願いを込めた。