リサイクル親父の日記

第18話 ひより台とひよし台は違っていたんだぞ!?

2010/07/06

仙台市の北隣町は富谷町というが、一部新興住宅地は仙台のベットタウンでもある。
その住宅地からの電話であった。
「引っ越しして余った洗濯機があるので、買取できないか?」と聞かれた。

5年前に物だったから行くことにした。
しかし、住所を聞いたら富谷町である、遠いから俺の声がトーンダウンしたんだ。
すると「引き取ってもらうだけでイイですよ、なんとか直ぐに来て欲しんですが・・」と丁寧語に変わった。

成り行き上、俺は受けざるを得ないが、次に詳しい住所を聞いた。
メモ用紙に書き始めた「富谷町ひよし台X丁目XXのXですね」。
住宅地図を積み込んだが、今回はカーナビを優先してセットしていった。

住所で検索を終えて目的地に走行すが、俺の店からは国道4号線バイパスをただ北上するだけでもある。
仙台市泉と富谷町の境を過ぎて、それでも真っ直ぐ進むと富谷町の中心地区だ。
そこの大きな交差点を右折する、いよいよ近付いてきた。

ナビのライン色はピンクからイエローに変わる、それは目的地が近いことを告げる。
「・・ん・・ん?」辿り着いた家はどう考えても違うのだ、表札も名前が違うし、人気が全くない。
俺は一呼吸して辺りを眺めて車でそのブロックを回って探した。

狐に騙させたかと不信感が出たが、電話をした。
「近くまで来たんですが、お宅が分かりません」と訴えた。
「今、家の外に出てみますが、どの辺にいますか?」と聞いてきた。

「お宅番地の前で、ここは・・っと、ひより台2丁目の・・・」と道路向かいにあった住所表示の立て看板を見ながら復唱すると・・・
「そっちは違いますよ、こっちはひよし台ですよ・・・随分遠くに・・・」と間違いを指摘された。
これはどうなってんの?俺は考えてしまった。

冷静になって住宅地図を広げると、「ひより台」はひらがなだが、「ひよし台」は漢字で「日吉台」と記載されたいた。
ナビの検索でプップッと進んだ時、ひらがなの「ひよし」を選択したのだ、他は漢字名だったから。
あぁなんともお粗末な結果だろうか?

目的の家に着いて積み込みを終えた時、俺はその顛末を話した。
すると、奥さんは「前には・・お婆さんがタクシーでそっちに連れて行かれたわ」だって。
「単身赴任から戻ったので、邪魔だったけど直ぐに来てもらって助かりました」とお礼の言葉が救いだった。