リサイクル親父の日記

第22話 優雅な生活はリサイクル利用術からか? 

2010/07/11

一般的には、リサイクルショップは安く買いたい人が利用する、或は、珍しい物や面白い物を探しに来るのだろう。
もう少し考えると、骨董やアンティークなどのレトロ的な物を探しに来る場所だったりしている。
ベースは安さが一番目であろう、だから、値段に敏感な人が集うようだ。

開店以来ご愛顧いただいている御婦人がいる。
若い頃は東京で商売もしてて、14~5年前にある事情で宮城県に戻っていた。
今も夫が商売をしていて、彼女は暇があれば手伝っている。

俺から彼女の生活を見ると、旅行や温泉、食べ歩きと結構忙しく出歩いている。
暇な時に手伝いをしている感じだから、普通には逆転した暮らし方に見える。
食うに困る訳はなく有意義に日々を楽しくやっていると思える。

家も2軒持っているし、彼女だけの家もあるから驚くのだ。
時には友達を紹介してくれるし、旅した時や日帰りの時、普段来る時も差し入れを持って来る。
どうも俺は差し入れに弱い、お客さんからだと尚更弱い。

彼女は目が肥えている、だから、良品しか買わない。
店にとっての利点は、例え高額な仕入れでも良品がさばけるのだ。
特に、小物類は幾らでも買うのだ。

彼女は親戚縁者や友人知人にいつもプレゼントすること忘れないから、良質品はドンドン買うのだ。
勿論、彼女はどんな店にも顔を出すから、ライバル店のことも詳しいのだ。
憎いほどリサイクル店の特徴を掴んでいて、高額品ほど割安に買えると心得てるし、ハードネゴも知っている。

一種のお遊びにリサイクル店回りをするし、実益も上げてるし、大変有効活用している。
彼女だけの家には数回配達しているが、什器備品類は素晴らしいものがたくさんあった。
「今度、中古だけどマンション買ったの、そこにローボードを配達してね」と軽く言ってた。

「何処にですか?何で?」と聞いた。
「まぁ、別荘みたいなものね、場所はXXよ、とっても眺めが良くてね、友達とお茶を・・」。
俺には優雅に思える一言だったが、配達は苦労しそうに思えた。

「昔からリサイクルは利用してたの、どうせ買うならイイものじゃないと・・・」。
それは合点できる説得力のある話である。
きっと彼女のやり方は、お金の活かし方、リサイクル利用術と人のフォローが上手ということだ。