2010/07/16
今日午前11時に買取に来てと指定されてた。
引越しをするので前後が予定で埋まっているので、11時とキッパリ言われてた。
仙台市大和町という場所で、生憎その賃貸1Kマンションは道路も狭く駐車するのに大変苦労するのだった。
両側通行2車線道路は交通量が多いので路駐は躊躇するし、側道は狭くて路駐すると交通障害を起こしそうだ。
賃貸マンションが立て込んでいて、何処も彼処も駐車場出入り口ときている、ア~ン、イヤんなっちゃう!!
だから、マンションからは相当離れた場所に止めるしかなかった。
俺は宅配便の人の様に小走りでマンションに向かうが、抱えた木製台車が意外に重くて息が上がってしまう。
玄関はスロープが無くて段差があるのだ、これは作業性がとても悪くて難儀するなと感じていた。
8階の部屋に向かう時に、エレベーター踊り場と通路が段差があるから、又しても難儀が増えちゃったと感じた。
買取品は電話で聞いた内容と一致してたから、年式と瑕疵を検品してから運び出しに移った。
数点を通路に出し終える頃、彼は追加品を言ってきたから交渉をした。
その後、おもむろに封筒を出した。
「これ商品券ですが、よかったら使ってください、差し上げますから・・・」と控えめに言うのだった。
「エッ、商品券だったら、使えるでしょ?いただいてイイんですか?」と念を押した。
「引越し先が福岡なので、使えませんから、どうぞ・・・」。
俺は搬出作業中だったから、受け取った封筒を二つに畳んで素直にポケットに入れたのだ。
狭いエレベーターに買取品を押し込むが1回では運べないから、3回ほど運ぶ必要があった。
案の定、先の段差は手間取らせるのだった、積んでは下ろして、又積んでは下ろす、ホントにイヤんなっちゃう。
急いで、慌てて、サッサと作業をして、早く終えないといけない。
路駐ではいつも気が急かせられるのだ。
小雨だし、汗も混じって塩気たっぷりビッショリだ。
店に戻り買取した品を倉庫に入れて、一服した。
ジーパンのポケットに異物を感じて、そして彼からもらった封筒を思い出した。
中身はなんとデパート商品券であり、仙台の老舗「藤崎」が発行してたが全国共通使用できるものだ。
俺が彼から買取した金額を上回る金額になる。
金券だけれど、差し引きすれば、品物にお金が付いてきた勘定になってしまう。
直ぐに俺は彼のケータイに電話する。
「どうせデパートでは買い物しないから、気にせずに使ってもらってイイです」と軽く言うのだ。
俺はどうして?と我を疑うが、真夏のサンタクロースだろうか?
真夏に俺みたいな親父が力仕事を頑張っていることへの憐れみかも?いや、慰労だよね。