リサイクル親父の日記

第33話 仙台の人で橋を渡って直ぐなんで・・・

2010/07/22

仙台には住んでないが、実家が仙台にあって、その家の片付けって話は時々ある。  
「わたしは仙台じゃないんですが、妹が実家に住んでて、母が亡くなったので・・・
色々片付けを、洋服もあるし、箱入り食器なども、置物など、どうでしょうか?」。

「今度の日曜日に実家に戻るので、その時に来てもらえないでしょうか?妹も休みだから・・」。
俺は「日曜日やってますから構いませんよ」と予定を入れた。
2~3日後の夜、中年女性が店に来て、グルグル忙しく動いていた。

そしてレジに突進してきて言った、「今度日曜日に来てもらうXXですけど・・・」俺は意味が分からない。
「姉が予約したんですが、仙台の・・そこの名取大橋を渡って直ぐの所、郡山のXXです」カレンダーを見て、住所を聞いて理解できた。
「どんな物がどれくらいか確認に来たんです、何でも良いんですね?」と安心した様子だ。

「基本的には何でも扱いますが、状態が悪いのは難しいですよ」と大まかに説明した。
常識的にちゃんとした物でないとならないし、シミがる物や壊れていたりしたら無理なのだ。
「分かりました、一応売れそうな物とゴミに分けておきますか」と言い残して彼女は帰った。

日曜日の朝、ラブホの隣のXX家に行くと、ラブホから女はタバコをふかしながらアベックが出てくるのだ。
妹の彼女は「毎日あんな光景を見せられてて、もう慣れてしまったわ」と呆れ果てていた。
デバ亀の俺は、変な興味を持ったことがアホラシク思えた。

妹と姉夫婦3人が昨夜仕分けしたであろう品々を前に「これですが、どうですか?」と示した。
和室二間続きと縁側、床の間の部屋にギフトに置き物、額などが並んで積まれている。
縁側には衣類が紐で括られて何束積まれているし、もう一部屋には良品が積まれていた。

「こっちはゴミです、あれは私らが持って行きます」と思った通りの答えだ。
俺は日用品のギフト類、タオル、毛布、風呂敷を選ぶ、鍋もある。
置物や飾り物は厳選しないとならない、物によっては売れない物があるから選別が難しいのだ。

姉の夫が「外にカメがあるけど、どうでしょう?」、「見せて下さい」と二人で家の脇に行った。
高さ60~70cmの水カメで地元では堤焼と称して、伊達政宗の時代から日用雑器として活躍した。
逆さまに置いてあり、ひび割れもある、置き直して内部を見ようと持ち上げた時だ。

ちょうど中間部分がガサッと崩れ落ちて、俺の腕の内側を擦ってしまい、「痛ッ!」と・・・
腕は5~6cm幅で長さ10cmの擦キズできて、チカチカと赤い筋7~8条 が浮かんだのだ。
予想外のカメの崩れであり、こんな傷は俺には恥ずかしい限りだ。

姉妹二人で消毒に包帯と親切な手当てをしてもらった。
それにしても、カメの崩れ方は何なんだろうか?真夏の悪夢か?