リサイクル親父の日記

第39話 ここリサイクルショップじゃない、とすねる仙台の子供でした

2010/07/28

平日の昼下がりに両親と男の子の3人連れでやって来た。
店の中は猛暑ですからガンガン暑いのだが、4~5歳の男の子は憮然としてしまう。
母親は先に店の奥にスタスタ進んで行く、探し物があったのか家電コーナーを見ている。

父親がゆったり入って来てた、その後ろに男の子がノロノロと付いて来ていた。
彼は5~6歩入ると、四周を見渡して、不機嫌になってしまった。
彼が欲しい物は俺の店には何も無かったのだろう・・・察しがついた。

母親は家電から家具コーナーに移動して物色するが、欲しい物は見つからないらしい。
父親は同じくゆったり歩いて、単に物見遊山的な風情だ。
遅れた男の子は留まって面白くない顔をしていた。

やがて両親は帰ろうと男の子の近く、出口に近付いて来た。
彼は父親の手を取って言う。
「ここ、リサイクルショップじゃないよ、早くリサイクルショップに行きたいよ」と俺には聞こえた。

子供には俺の店は適さないと思う。
ヌイグルミやオモチャはないことはないけど、あっても少しだけだし。
売り場の各所各棚に少量しか見当たらないし、彼の喜びそうな物は皆無に等しいのだ。

5~6年前から一般買取では、子供向け商品がほとんど入らないのだ。
オモチャは、特に使った物は販売が難しいから厳選するが、すると買取ができない結果になる。
ゲーム関係も専門店に大かた奪われているから、俺の店には集まらない。

俺の店のターゲットはどんな人かと再考すると、おじさんとおばちゃんの店となってしまう。
子供向けではないし、ヤング向けでもないし、高級品やブランドの店でもない、何かの専門でもない。
消去法で消去すると、おんちゃんとおばちゃんがお客さんとして最適だと気付いた。

小学生や中学生、高校生も数人で遊び感覚で来るが、直ぐに帰ってしまう。
かれらには欲しい物を探す気にはなれないようだし、時間の無駄だからサッサと退散する。
成人には目的があって実用品を探すという場合はあるけれど・・・

リサイクルショップではないって子供に思われるリサイクルショップも可笑しいかな?