リサイクル親父の日記

第49話 行ったり来たりさせられる、仙台は新寺のおばちゃん

2010/08/06

仙台駅の東口は、プロ野球の楽天ができて全国的に有名になった。
駅から直線でスタジアムに行けるし、大道り界隈も賑わうようになった。
おばちゃんは独身で駅のすぐ近くのマンション10階2LDKに住んでいる。

2LDKだから1人暮らしには十分な広さだと思える。
ところが1歩中にはいると、物、もの、モノ、物だらけで驚愕に値する。
玄関にサンダルとパンプス数足、そして折りたたみ自転車があるから、通路に上がるのに一苦労する。

台所があって、奥に居間、居間と台所脇に2部屋があるんだが~~~
大型食器棚を2台、大型冷蔵庫にワゴンが2~3台、それにダイニングテーブルセットでしょ!?
居間や部屋にはどうやって行くのかと思うほど、物、もの、モノが積み重なっていて、大変なんです。

「わたし、買い物がストレス解消法なの、でもリサイクルショップだから安いのよ」と半年前に初めて会った時に自慢するんだ。
食器棚にも整理ダンスにもサイドボードにもギッシリビッシリ入っているんです。
その他に箱入品やビニール袋に詰め込まれた物がそこたらじゅうに積み上がったり、転がってたりするんですよ!!!モゥ!!

「今度ね、ダイニングセットを買ったから、古い方を引き取ってちょうだい」と電話あった。
その日の朝に行くと、インターホン越しに、「配達が遅れてるの、明後日来て、じゃよろしく」と言ってた。
空振りした俺は気分悪く店に戻ったんだ。

翌日朝電話があった。
「昨日配達されたの、それで通路に出しておいたら、管理人に危ないからって、今日取りに来てぇ」とあくまで上段に構える。
「困ったなぁ、こっちも予定があるし」と少し尻込みした。

「テーブルの脚は外したわ、すいませんがぁ、助けてぇ~」とブリブリ甘え声に変わった。
「わたし病院に行かないといけなくて留守にするけど、通路にあるから、お願いィ~」だって。
バラしてあればハッチバック乗用車にも積めるかも知れないと思えた。

トラックで行くと駐車場に止められないから路駐するしかないが、乗用車であれば問題は無い。
俺は約束を簡単に反故にされると、その人とは付き合わないようにしている。
その類の人は身勝手で思いやりが無いから、いつも振り回されてしまうから、君子危うきに近づかずを励行する。

「う~ん・・」と今後のために再度焦らした。
「お願いします、助けて下さい」としおらしい声が哀願になったから・・・
「分かりました、何とかします」と応じたんだ。