リサイクル親父の日記

第51話 あれは何だったの?サラ金が消えちゃったんだよ

2010/08/08

あの頃、俺が店をここに開業した頃、あの商売は繁盛しまくっていた。
同じ敷地内で4号線バイパス沿いに目立つ看板が5~6社あった。
連日サラ金に出入りする人たちが50~60m離れている俺の店からも窺えた。

ある人は1社から出て、すぐ隣の別の社に入って行ったりしていたんだ。
或は、車中で待っている人に金を渡したりと、その光景は生々しい現実でもあった。
所謂グレーゾーン金利問題が一定の判決で持って否認された訳だ。

30%以上も金利を稼げてたのが、20%以下に厳正化してしまった。
サラ金が儲からない商売になったし、主婦などは借入が不可能になってしまった。
弊害もある程度あるかも知れないが、簡単に借りられないので、総論としてはイイことだと思っている。

自営業を20年以上もやってるが、最初の10年は色んな事業にトライした。
いつも金欠気味で借金は必要だと思っていたし、金があれば何でもできると錯覚してた。
簡単に手に入る金や借金は、良い結果をもたらさなかった。

金が無くてどうしようもない中でもがいていると、ふっとアイデアが湧いたりするものだ。
同時に金が無いと小さな仕事にも必死に取り組めるし真剣になれた。
前向きな思考があれば、倹約節約もするし無駄をしなくなるし、工夫をするようになる。

2年前に1社撤退した。
そして、もう1社、1社と減り、2社だけになっていた。
遂に、その2社も数日前に撤退した。

規制がちょっと変わるだけで、商売が大きく様変わりしてしまう。
リサイクルショップにおいても、PSEという電化製品の基準ができて大混乱があった。
中古ギターでミュージシャンが大反対したし、その後は有名無実となってしまった。

できの悪い規制は社会に混乱だけを残す。
片側だけも見ても縛りをしても、もう片側がおざなりになっているから矛盾が起きるだけだったりする。
圧力団体の言いなり、政治献金とか一部受益者に優遇する政策がまかり通ってきたが、そろそろ国民本位に目覚めて欲しい。

今後もあらゆる面で規制が増えたりするだろうが、規制緩和が本来の行政の在り方だとしたら大いなる矛盾である。
この次に消える商売は何だろうか?