リサイクル親父の日記

第64話 大事に使っててください、いや、使わないから・・・って?

2010/08/23

「冷蔵庫や洗濯機は買取するの?」と聞かれた。
「ええ勿論買取しますが、何年前とか分かりますか?それ次第ですが・・・」。
「去年買ったんで、ちょうど1年前くらいかな」。

「他にもありますか?」と聞いた。
「レンジ、温めるだけのやつ、コタツもあるな、それに小さな食器棚とか」。
「単身赴任ですか?それで引っ越しですか?」と質問を続けた。

中年のおっさんはニコッとして「そうなのよ、もう直ぐ転勤で」と嬉しそうに言った。
「買取はどれくらいになる?」と査定を知りたがっていた。
「状態がちゃんとしていれば高く買いますよ」とそれぞれの確認のために詳しく聞いた。

「場所は広瀬通りのXXXで、西道路のトンネルを抜けて直ぐの・・・」。
その場所は建物密集地区であり、トラックの駐車が問題となる。
作業性は最悪でもある、駐車違反回避のためトラックに1人り居ないとならない。

「う~ん、大変込み合う場所ですね、この辺は・・・」と俺は気分が後退した。
「マンションの駐車場は使えるよ、管理人に言っておくから・・」。
ゼンリン地図を広げて確認するが、駐車スペースは思った通り狭いのだ。

おっさんの言葉を鵜呑みにして安心するととんでもないことになることもある。
経験は利口にしてくれるから、俺がちゃんとした対応ができるように準備して取り組まないとならない。
しかし、今そのことを言ってもしょうがない。

「ところで引っ越しはいつですか?」。
「多分、2~3ヶ月先だと思うんだ」。
俺はそんな先かよ~とガクッきたけど気を取り直す。

「まだ間がありますから、大事に使ってください」と注意を喚起した。
「大丈夫、全然使わないの、ただ寝に帰っているだけだから」と自慢したんだ。
「それでは使わないように頼みます」と念押しした。

入る時に使わず、入らない時に使う風呂の蓋みたいな会話だった。