リサイクル親父の日記

第70話 見積だけかと・・今日中に頼みたい

2010/08/29

店の近くに立派でマンションのよう市営住宅がある。
8階建てで数棟が大きな敷地にゆったりと建てられている。
通路も広いし部屋はバリアーフリーでとっても環境がイイのだ。

中年男性からの電話では、「ケアハウスに入るので家具などを買取できないか?」という内容だ。
数年前に買い揃えた物で、状態はすこぶる良好らしい。
「見積をお願いしたい・・・それで検討するから・・・」と言っていた。

お年寄りが多く入居しているが、入居者によって千差万別だから、必ず現品確認しないとならない。
部屋に行くと、中年男性におじいさんと娘さんらしい人の3人がいた。
中年段背が説明する、「この食器棚にダイニングに・・」。

和風金具付きローボードはビカビカしている。
整理ダンスに洋服ダンスも良品である。
それ以上に中年男性と娘さんが金ネックレスにブレスレッド、ローレックスの腕時計を身に付けているに驚いた。

俺が検品を終えて査定するのを3人がジーィと待っているのだ。
俺は物がイイので買取したいと思ったが、金額を迷った。
「高く付けてよ」なんて催促されるから、暑さのせいだけじゃなくて俺は汗がボトボトした。

男性は「1品毎に査定金額を教えて」と、メモ用紙を手に持っている。
「あの~引取作業は1回ですから、できればトータル金額の方が出し易いんですが・・・」。
「そっか、それじゃ、それでイイよ」とアッサリ認めた。

一般的には何社かの合い見積もりを取ると思える。
「全部でXX万円です、それで日程はいつ頃でしょうか?」と聞いた。
「うん、分かった、・・・できれば今直ぐ持って行って欲しいんだよ、今日中に横浜に帰りたいから」。

「エッ、そんなに早く!!う~ん、何とかしたいけど・・・」と俺は呟く。
「俺ら3日前から来ててさ、今日帰りたいの・・」。
入居者が親類であり、突然倒れて、その後始末に来仙した。

病院とケアハウスの手配や市役所関係の手続きも今日で済むらしい。
最終的な片付けは後日にしても、今回できるだけ片付けておきたいらしい。
「そうですか、それでは店に戻って段取りを付けます」と請け負った。