リサイクル親父の日記

第74話 杜のせきしたって何処でしょうか?

2010/09/02

仙台市の南隣に名取市がある。
仙台市から名取市、岩沼市とは町並みが一体化して続いている。
特にここ10年くらいで所々にあった空白地も盛んに開発された。

国道4号線バイパスと岩沼市の仙台空港の間が商業地、そして住宅地として開発されている。
同時に仙台空港へのアクセス鉄道もできている。
4号バイパスから空港よりに入って行く方面が「杜のせきした」という地名です。

元は名取市増田堰下というが、分かり易く「杜のせきした」と呼ぶようにしたらしい。
あっという間に撤退したが三越があったし、イオンの大型ショッピングモールもある。
大型ホームセンターや商業施設が幾つもできている。

「杜のせきした、です、駅の近くで東側の所、下駄箱を買取できませんか?」と女性からの依頼。
住宅地図にも載っていないし、カーナビでも出てこない程、そこは新しい地区だった。
検討を付けた場所は疎らに一軒家にアパートが建っている。

それ程広くはないから、俺はトラックでグルグル回りながら探したんだ。
どの建物にも住所表示が見当たらない、一角に大きな立て看板があったのでトラックを止めた。
宅地分譲の案内で相当数が売れ残っている様子だ。

しかし、その辺が目的地付近だと確認できたので、今度は1軒づつアパート名を確認して見た。
最新だからだろうか、20cm四方プレートにアルファベットで記入されているから、見にくい読み難い。
「ん~Y・・Z・・」違う、少し進んで、又、読む「・・X・S・K・・」と数軒繰り返す。

ブロック角に来た時に目的のアパートはあった。
トラックを止めた時、玄関から彼女が手を振ったのでホッと安心した。
30代後半の夫婦は関西弁で「もっと足してぇな、もう500円ええやろ?」と特有のネゴで迫った。

白色の大きめの下駄箱は鏡が付いてて立派だ。
「ここになぁ、下駄箱あんねゃ、そんで、いらんのや」と、アパートには珍しいほどの大型が据え付けてある。
どうやら大型の店に転勤してきたらしい。