リサイクル親父の日記

第75話 キャンパスもイイもんだね、緑の中で・・・ 

2010/09/03

仙台でリサイクルショップを始めてからは、思いがけない場所にも行ったりしている。
例えば、自衛隊宿舎とか温泉旅館の宿舎とかである。
リサイクル買取出張は、物があれば何処へでも出かけてしまうということだ。

仙台は学園都市の趣もあるから、専門学校に大学が結構な数あるのだ。
仙台駅周辺にも多数の専門学校があるし、市内中心部辺りでも大学がある。
新しくて大きいな大学はどちらたと言えば、中心から外れた周辺にあるし、学部毎に点在してたりする。

数週間前におっさんから電話で問い合わせがあった。
「・・大学の改修工事で流し台が数台出るけど、まだまだ使えるし勿体ないから、買取できねぇか?」。
大学なんて子供の進学決まった時ぐらいしか行ったことがない。

「そうか、それじゃ工事が始まったら連絡するから見てくれや」と電話は切れた。
昨日、若い男性から電話で「XXという会社のXXですが、流し台を見に来てください・・・」と従前の知り合いから連絡があった。
カーナビの示す通りに進んで行くと青葉茂れる森の中の坂道である。

盛夏で葉が青々しててセミの鳴き声が何十奏にも耳に届く、まるで夏山観光気分であった。
大きく蛇行する道路は朝でもあり車は少ないから、眼下に遠ざかる街並みを小さくしていた。
正門前はバス停があり大きく湾曲してたから、守衛さんに事情を説明する。

ほどなく電話の主の工事関係者の彼が、青色上下ユニホームにヘルメット被って現れる。
校内を少し進んで駐車して、建物の間を暫く歩いて、大きな四角いビルの中に入った。
幅広の階段を3階に上る、若い彼は2段跳びするが、俺はそうもいかない。

ある程度広い教室の隅に流し台がある、その室をどの様に改修するかは分からないが、各種電線や什器が取り外され中なのだ。
見積を終えて同じ道を戻るのだが、1~2度迷いそうになるのだった。
キャンパス内に学生や職員風の人々が疎らに歩いているのが見えるのだ。

俺は大きなキャンパスで学んだことはない。
でも、何十年もこんなアカデミックな雰囲気を感じたことがなかった。
時間は戻らないが、今だったら勉強したい気も少しだけあるな・・・できゃしねぇが・・