リサイクル親父の日記

第99話 知ってますか?分かりますか?有名なんですよ・・・延々と続くのか・・・

2010/09/28

リサイクル品の出張買取の依頼の電話があるけど、その聞き方も人様々だと思う。
仙台市の沖野という場所があり、そこの住人からの電話だ。
「あの~リサイクルショップですか?リサイクルしてくれるんでしょ?」

一般的な質問なので、俺も一般的に応える。
「えぇ、そうです、色々買取しますけど、モノによりますよ」
それからが彼女の説明が何とも歯痒いのと面白くて・・・

「沖野、分かりますか?若林区の・・生協あるでしょ?そこの向かいのちょっと先にバス停があって・・
そこに健康器具の店があって・・・そこは機械が置いてあってね・・無料で試せるの・・
わたし、ずーっと通って、やってて、その時は身体も調子よくなって・・・」

俺は彼女が何を目的で話しているか測りかねるから、「はぁ~そうですか・・・」
「でもね、毎日通うの、家から近いけど、通うのが・・面倒で・・・電位差の治療機っていうの・・
たくさん人が行くから混んだりする時もあって・・・効くと思って・・・」

実はその機会の名前は俺も知っていたし、高額で買って後悔しているのを何度も見聞きしている。
「えぇ、聞いたことがありますよ、高い機械でしょうから・・」と相槌を入れた。
どうやら俺は彼女に油を注いだらしい。

「だから思い切ってローンで買って、いつでも家で治療してたの・・・・だってぇ~、ローンが・・・
でも、家でやっても・・なんていうのか効き目が無いって感じで・・・でも、使ってて・・・・
おっかしいのよ!・・サッパリ効かなくなって・・・それでね、まだ新しいのよ・・・」

ここまで聞けば俺も察しがついた。
しかし、幾ら高額な治療機械でもリサイクルショップとしては買取できる筈がない。
それと治療器具などは、俺には説明もできないし、怪しい機械ほど売りたくもない。

真理は彼女が言っている。
サッパリ効かない、家でやると効果がない、そんなモノを売る訳がないのだ。
「すいませんが、あなとの言いたいことは何でしょうか?その機械を売りたいのですか?」

「そうです、わたしは使わなくなったし、誰かに売りたいんだけど・・買いとってもらえないかしら?」
あぁ、何て遠回りをしたんだろうかと思ったが、口角泡を吹く説明を楽しんだと思うことにした。
「そんな効果の無い怪しい機械は買取できませんね」と電話を終えた。