リサイクル親父の日記

第113話 日本人が忘れてしまった親思いという気持ちを・・・リサイクルショップの思い

2010/10/13

数年前からのお客さんである。
東京から単身赴任で仙台市中心部の2LDKマンション住まい。
最初の赴任した頃から、家具などの配達で数回訪問している。

勤め先は俺の店から比較的近くて、そこへも数回配達に行ったこともある。
東京の自宅には年に1~2度帰る、他に本社にも時々打ち合わせで行くかな。
仕事は相当神経を使うようで、気晴らしとリラックス、そして趣味で外人キャバクラに足繁く通う。

仙台の国分町は東北随一の歓楽街であり、飲食店も各種様々ピンからキリまで犇めいている。
若い頃にはスナックに通ってたが、最近はもっぱら外人キャバクラオンリーだ。
日本人ホステスは、ねだりも強烈で金がかかってしょうがない。

外人ホステスはヒィリピン人や中国人が好みのようだ。
彼は子供ほど年齢差のあるヒィリピン人や中国人を連れて俺の店にもやって来る。
俺が彼と話をしてて思うのは、スケベ親父が外人ホステスを相手にしているのとは違ってる。

週に3~4日も通う仲でもあり、キャバクラは彼のオアシスであり仙台のアットホームだ。
今日は福建省出身で仙台で5年暮らしてる彼女を連れて来た。
日本語もかなり理解できるし、話もできるから、俺もちょこっと会話した。

彼女らは一応に貧しいから日本に出稼ぎしてて、給料の相当金額を親へ送金している。
俺の店で、腕時計に写真立てなどを選んだが、支払いは彼がしている。
彼は彼女たちの良さを説明した。

「家族も貧乏だけど、最初に親兄弟・家族のことを考えている・・・家族に何をプレゼントするかなど・・・自分のことは後回しにする・・・そこが日本人とは違っている・・・」
この見方は的を得ていると感じた。
親は満たされているから親のことは考えない、自分だけのことしか考えない。

俺は若い頃から親に何かをプレゼントしようとかあまり考えていない。
儀礼的なプレゼントは数回あったが、それ以上でも以下でもなかった。
彼女らの家族はいつまで経っても貧しいから、いつまでも優先して考える必要があるのだろうか?

この辺まで思考して分からなくなってしまった。
物が豊かで家族のことを考えなくてイイのか、貧乏だから家族を思った方がイイのか?
物質的に豊かで、尚且つ、親思いがベストであろうとは分かっているけど・・・

形が違っていても親を思う気持ちは忘れたくない。