リサイクル親父の日記

第115話 刺繍の半襟を額装してぇ~~仙台リサイクルショップの工夫

2010/10/15

過日、大量の着物や帯を店の近くに出張して買取した。
古い物の中にはシミが多くてリサイクルできない、使用できない物もある。       
仙台市の隣町から時々店にやって来る母娘が1月ぶりに今日も連れ立って・・・

親子の共通の趣味はアンティークであり骨董品である。
2~3年前に偶然に来たが、それ以来の常連さんである。
休日の早い時間帯にやって来る、ゆっくり店内を物色して一旦店から帰る。

午後に再度やって来て、下見していた物を即買ったりしたから、やはり拘りがあるようなのだ。
昭和初期の黒柿茶ダンスやウラン氷コップ、帯など和洋を問わず買ったりする。
しかし娘と母は微妙に好みが違うが、母が相談すれば娘は同調する。

夫婦や親子で趣味が共通している場合、二人楽しそうに話し合う光景は羨ましくも微笑ましくも思える。
襦袢や半襟も大量に有り、状態がイイ物は単品販売してた。
半襟の中に大変凝った物20枚があって、綺麗な刺繍がなされてた。

シミがあって実用向き出ない物が数点ある、どうしようかと迷った。
・・そこで思いついたのが、額に入れて飾るということだった。
襟だから左右に一見シンメトリーに柄が刺繍されている。

額入れだからと中央部で切り落とし、それを並べて入れた。
シンメトリーだと思ってた柄が、少し上下左右が違うのだった。
よくよく考えれば、その違いが襟として着用したときにはシンメトリーに見せるのだった。

それに気付いた母親の足が止まった。
「うわ~、これイイわ、・・他にもないかしら?」
娘も近付いて同調した「ホント、可愛い!」

額装物と半襟を全部買うのだ。
「わたし、絵が好きだから・・・入れ返して飾るの・・帯も垂れ掛けてるわ・・時々、変えるけど」
骨董を楽しむのは、使い方を思いのまま自由自在操ることかもしれない。

千利休が竹を切って花瓶にしたように・・・自分好みの世界を創ろう。