リサイクル親父の日記

第119話 俺の青春が・お・わ・って・し・・まった・か・・な?レクイエム

2010/10/19

ある日、突然ある役所の人からケータイがあった。
氏名を確認された後にとってもショックなことを告げられた。
グァ~ン~~~と俺にとって超でかいショックが胸を奪った。

俺の少年の頃からの趣味であり生きがいでもあった・・それが沈んだのだった。
「こちらで緊急処置はしましが、直ぐに現場に来てください!」
その時点で確認口調で有り、当然だが命令的な指示であった。

そんなことが起きるか、或は、とうとう起きてしまったか、はたまた、もっと注意しておくべきだった。
小雨の中を現場に急行したが、思いが走馬灯のように駆け巡った。
同時にこれはどの様な結果になるのかと不安も湧き起った。

公園の駐車場には人は誰もいないが、駐車場には車が数台止まっている。
俺が車を止めて外に出た時、数メートル先の車から役所の制服を着た男性が俺に近付いてきた。
「XXXさんですね、こっちです!」と不機嫌に言う。

俺は彼の先導で早足に歩いた。
その光景はあまりにも無残で哀れだった。
波間にキャビンの最上部だけが浮いているが、船体のほとんど全部が沈んでいた。

重病人でもあるまいに船体とマストは大きく傾きプカプカと波に揺れている。
船体の周囲は白色のオイルフェンスで囲われていて、フェンスの内側に白い正方形の吸着マットが数枚漂う。
関係者数人に俺は事情を聞き取りされる。

燃料タンクには少量の燃料が残ってはいた、だから、船体が沈むと同時に燃料が浮き出してしまっていた。
何らかのアクシデントで船体に水が入ってしまい、船は沈んだのだが原因の特定は難しかった。
俺の管理不注意という過失である。

15歳で初めてヨットに乗った、そして4~5年間部活で頑張った。
社会人になってから時々機会があればヨットでセーリングした。
30歳手前に同僚と共同オーナーになった。

このヨットは2隻目で14~15年前に手に入れた。
・・・
しかし、今はもう乗れないだろう・・・さらば、我が愛艇よ、ごめんよ、そして、ありがとう。