リサイクル親父の日記

第145話 これは何印かな?仙台リサイクル親父も真っ青っ!

2010/11/15

自分が通っている店、ご贔屓の店に知合いを誘って行くことはあるだろう。
常連さんが知合いのお婆さんを連れて来たのは、もう2年前かも知れない。
あまりリサイクルショップに行ったことがないお婆さんは、始めの頃は面喰らっていたようだ。

最初は眺めるだけだった。
2回目には恐る恐る買い物をした、そして慣れてからは欲しい物をリクエストするようになっていた。
常連さんが電話で聞いてきた、「ポットはあるかい?」とお婆さんの代理連絡だった。

朝の電話だから昼頃には来るのかと思ってたが、なかなか来なかった。
その問い合わせを忘れてしまった夕方の暗闇時に、もう1人の連れと3人でやって来た。
「ポットはあそこに数点ありますよ」と俺は電気ポットの棚を示した。

暫く売場で物色してたが、想像通り手に携えて来たのは一番安い物である。
何かを買う時に間違いなく選ぶのは値段の安い方だと分かっていた。
「これ、大丈夫かね?ちゃんと使えるの?」といつもの様に確認してくる。

「ここでテストしますから、それで確かめて下さいね」
電気ポットの水を満たしてコンセントを入れた。
ランプが点滅して沸かし始める、それを確認してもらう。

その後お婆さんは売場に他の物でも探すのか歩み出した。
途中で売場から「まだ沸かないの?随分時間かかるね?」と心配を口にする。
3Lだから沸騰までは時間がかかるし、それにまだ時間が少ししか経っていないのだ。

「沸騰しましたよ」と伝えると、家具売り場から急いで戻って来る。
湧き立つ湯気を手をかざしたりしてる。
「・・ところで、これは何印かねぇ?」と聞いてきた。

俺は一瞬で質問の意味が分かった。
「何印!?・・坊や印ですね、ナショナル製ですよ」と少し面白く答えたが・・・
「うん、そうか、じゃ、大丈夫だよね」と平然と返された。

ベトナムではバイクを「ホンダ」と呼ぶ。
電気ポットは像印という考えが詰まってしまってたらしいかな?