リサイクル親父の日記

第146話 価値観の違いが大きいが・・仙台リサイクル親父もビックリィ~

2010/11/16

仙台市の北隣に富谷町という場所があるが、俺の店からは1時間以上かかってしまう。
時々、この地区からも買取依頼の電話がくるが、簡単に出向くには遠すぎる。
電話で少し詳しく聞いてから判断するのが常だ。

今年前半に出張買取に行ったことがあった。
ダイニングテーブルセットや鷹の木彫り、衝立などであった。
「舅が気に入ってたけど、わたしは嫌いなの、価値観が違うから・・・」

居間の窓際に折り畳みテーブルに舅さんの遺影があって、ガラスコップに生花が活けられてあった。
一般的な仏壇的なものから程遠い質素さである。
「キリスト教だから・・」

俺はあまりにも質素過ぎると思ったが、宗教的にはそんなものかと思うことにした。
それに価値観は人それぞれだし、俺がもったいないと思っても、彼女には無用であり邪魔なのだろう。
その彼女から、再度電話があった。

「あの時、食器棚あったでしょう?やはり、あれも気に入らないし、お願いしようと思います」
彼女の思いは、分からないわけではないが、その家に食器棚があってもイイと思えた。
玄関を入ると、眼の前に階段タンスが置いてある。

「これもお願いするわ、嫌なの」とキリッとした口調だ。
どうも価値観の違いもあるようだが、舅さんが手に入れた物全部が気に入らいないらしい。
前回と今回で買取して、物が無くなった居間の状態は・・・・

ガラ~ンとしてる。
台所は居間に続いているが、食器棚もダイニングテーブルも無くなってしまった。
なんと座卓をタオルケットの上に置いているだけ・・・そんな感じなのだ。

大きな油絵も無くなっているし、置時計も、鷹も・・・だから何にも無くなっている状態。
壁にも何の飾りもないから寂しさだけが漂う。
質素ではあるが殺風景過ぎる。

以前とは対極的な生活空間、価値観が違い過ぎていたのだろう。
想像だが、同居してた生活は大変な苦労があったのだろう。
でも、これで彼女は彼女らしく生きていけるから、まっ、イイんでしょうかね。