リサイクル親父の日記

第160話 仙台駅前のアメ横は~~仙台リサイクル親父も泣けそうだヨ 

2010/11/30

宮城県内でも仙台市内も出張買取があれば何処へでも行くのが原則だ。
でも街中は難しい個所もある、買取したいが経費がかかり過ぎて諦める場合もある。
小さな事務所からの買取依頼で、電話で聞いても要領を得なかった。

中に捨てがたい物もあるから見積に出向くことにしたら、場所が難問だった。
仙台駅前の大通りの裏通りで、「アメ横」という鮮魚販売の集合ビルの2階なのだ。
連日朝から大賑わいの活気ある闇市風の店舗集積地、近隣に商業ビルもあるから道路は人々でごったがえしている。

数年前にこのビルの一室から買取した時、一通のビル脇にトラックを止めたら叱られたことが思い出された。
ビルの脇に屋内型有料駐車場があり、出入りに邪魔だからと大目玉をくらった。
結局、遠く離れた場所に止めて作業をしたっけ、でも鮮魚店のトラックは数台も駐車してあった。

顔見知りには普通だが、知らない者には凄く厳しいという世間である。
トラウマではあるが、貴重な買取になるかも知れないから、俺は勇を奮って出かけた。
ところが事務所に入った瞬間に俺は呆れてしまった。

10年前の事務機類と言ってたが、それらは25年から30年前の物で傷みがあったのだ。
色々説明しているが、「・・・金は要らないからさ、タダでイイから持って行ってもらえれば」と愛想がイイ。
「?・・これは無理ですよ・・」と俺が言ったら、「やはりねぇ・・」と平然としていた。

そこを出て気持ちを切り替えて、1階に下りて、アメ横に行ってみた。
少し懐かしさもあり、大賑わいの雰囲気に接するだけでもイイかと思っていた。
店員さんが鮮魚パックを差し出しながら次々と声を掛けてくる、それでも人混みを掻き分けながら進む。

平台冷蔵ショーケースに美味そうな鮮魚が切り身や丸ごとパックや笊に盛られている。
食べ物大好き人間の俺は喉がゴクリとなっているし、眺めるだけのつもりが引き寄せられる。
腹がピカピカと白光りしてる大振りのキンキン開き、メバチマグロのホッぺを買ってしまった。

帰ろうと出口に向かう途中で、目抜け切り身とマグロ柵2パックを「安くするよ!」と、おじさんが声を掛けてきた。
思わず「幾らですか?」と答えると、「半分でイイぞ!」、当然ゲットしてしまう。
ちょっとズシリと重くなったレジバックを提げて俺はアメ横を出た。

マグロの刺身、キンキンの焼き、メヌケ煮付け、ホッぺステーキ、夕食の献立が目に浮かんだ。