2010/12/06
近所の常連さんは設備工事屋さんで、大工仕事から水回り工事まで幅広くこなす。
俺のリサイクルショップには7~8年前から通っている。
電動工具や道具、時には流し台や洗面化粧台などを買っている。
個人経営らしいが、時には作業員を連れて来る場合もある。
或は、彼は自分のお客さんも連れてくることがある。
お客さんの探し物を手伝うらしい、車で案内するのもサービスのようだ。
お客さんと言ってもお年寄りで車の運転をしないような人たちである。
今日は少しガラッパチ気味のおばさんを案内してきた。
いつもの様に店内をグルッと物色して歩く、気になる物があれば入念に見定める。
彼は時々1人でも来店して、商品を憶えてて、後日必要な時に買いに来る場合もある。
二人が絵画5~6点を並べた場所で何やら協議を始めた。
額入り絵を壁に沿わして立てかけてあるから、そして重なっている。
どれがイイかと抜き出して、持ち上げているが、その持ち上げ方が危なっかしい。
前面の物はスッと出せるが、中ほどの物は前後の額にぶつかってしまう。
絵画の額縁が擦れたり傷つくと、価値が下がる。
俺は二人の場所に近付いて行った。
1枚を胸の高さに持ち上げて、「これでイイか?」、「そうだね」と決めたようだった。
選んだ額はヒロヤマガタのカラフルなポスターであるが、どうも見ている方向が違う。
横幅1mの高さ6~70cmの額、それなのに縦に持ち上げて見ていた。
「あの、それ縦と横が違いますよ・・・」と俺は親切にアドバイスした。
「ん?絵は要らないのよ、別なものを入れるから、大きさを合わせてるの」
どっも、失礼しました。